デジタルマーケティング分野に関するガートナーのマジッククアドラントで、三たびリーダーに

イノベーションが続くデジタルマーケティング分野

今年もデジタルマーケティング分野のいまの姿をあらわすレポートが、米調査会社ガートナー社(Gartner)から発表されました。
一般に、イノベーションやソリューション展開が活発な市場領域では、様々なベンダーが割拠することになります。そのような活性化している市場領域では、市場の様相もしばしば移り変わるため、調査会社はそのベンダー動向について、客観的な立場から評価しています。デジタルマーケティングもそうした活性化している市場領域です。今回ご紹介するのは、ガートナー社が「デジタルマーケティング ハブ」と定義した市場領域に関するベンダー評価レポートです。2015年から提供がはじまり、2016年に続き今年で三回目となります。

取り組むべきはデジタル変革、目指すべきはエクスペリエンス ビジネス

あらゆる情報がデジタルで手に入るようになった現代、顧客行動もデジタルを前提にしたものになっています。この市場変化に対し、企業も「デジタル変革」を遂げなければなりません。

また、顧客がデジタルを通じて容易に情報を得られるということは、顧客が何かを「知りたい」と思ったそのタイミングで、相手の求めることが得られるかどうかで、顧客の行動は左右されます。何を探しており、何を見て、何を感じるか、それにどう反応するかという顧客の得る「エクスペリエンス」すなわち顧客体験こそが、企業と顧客をつなぐ要素となったのです。

ここにおいてデジタルマーケティングの目的は、単にデジタルを用いてマーケティング活動を展開すること、だけではなくなりました。まさに全社をあげて、顧客と向き合うすべての段階で、何が優れた顧客体験なのかを考え、それに応じた対応を行っていくことが求められているのです。こうしたビジネスの姿を、アドビでは「エクスペリエンス ビジネス」と呼んでいます。

この「エクスペリエンス ビジネス」になることを、企業は顧客から求められています。そうしたいま、デジタルマーケティングの目指すべき姿とは、どのようなものでしょうか。そして、なぜアドビが引き続きこの領域をリードしているのでしょうか。Adobe Marketing Cloud担当バイスプレジデントであるスレシュ ヴィタル(Suresh Vittal)が解説します。

※この記事は「Gartner’s Third Magic Quadrant for Digital Marketing Hubs Was Just Released. Guess Who’s a Leader (Again)?」の翻訳です。


三年連続のリーダー

三年連続で、アドビはガートナー社のレポート「デジタルマーケティング ハブ市場のマジッククアドラント 2017年(Magic Quadrant for Digital Marketing Hubs)」で「リーダー」と評価されました。マーケティングクラウド、マーケティングハブ、マーケティングスイートといったカテゴリーにおいて著名なアナリストが評価を行った結果、引き続きアドビの優位性が認められたのです。実際、このレポートでアドビがリーダー評価でなかったことはありません。レポートの内容はこちらをご覧ください。

業界アナリストからすばらしい評価を得られるのはいつでも、光栄なことです。ただ、マジッククアドラントの「リーダー」に位置づけられたこと以上に、アドビのエクスペリエンスビジネスに向けたビジョンの有効性が認められたという事実が、より重要だと私たちは考えています。

ガートナー マジック クアドラントの評価軸

ガートナー社のマジッククアドラントは、「ビジョンの完全性(Completeness of Vision)」「実行能力(Ability to Execute)」の二軸で表現されています。
デジタルマーケティング分野に関するガートナーのマジッククアドラント
同社の定義を示します:

  • ビジョンの完全性:市場に対する理解、マーケティング戦略、販売戦略、製品/サービス戦略、ビジネスモデル、業種別戦略、革新性、地域戦略
  • 実行能力:製品/サービス、総合的な存続力(事業部門、財務、戦略、組織)、販売/価格設定、市場対応力と実績、マーケティング能力、顧客対応、運営

アドビは「実行能力」「ビジョンの完全性」の両軸においてもっとも右上に位置しており、もっとも先進的であると評価されました。ではアドビのビジョンとはどのようなものでしょうか?

エクスペリエンス ビジネス

企業が「エクスペリエンス ビジネスになる」とはどういうことでしょうか。それは、データとコンテンツを活用し、データサイエンスによって、あらゆる顧客接点やあらゆる顧客に対し、一人ひとりにとって適切な、パーソナライズされた体験を提供することです。アドビはオープンな共通プラットフォームの提供を通じてデータとコンテンツを統合し、魅力的な顧客体験を構築することにより、ロイヤルティ形成に貢献します。いまや顧客にとってブランドとは体験そのものであり、体験こそが企業と顧客を結び付けるのです。

アドビがこの事業をはじめた2009年から、私たちは市場の創造的破壊、自社の再構築を図りました。過去7年間にわたり、各分野をリードしていたマーケティングテクノロジーを獲得、集約してきました。そしてデジタルマーケティングという市場カテゴリーのパイオニアとして業界そのものを再創造してきたのです。

消費者の求めるもの

現代の消費者は、ブランド企業とのやりとりする過程や得られた体験を、ブランドそのものとして認識します。こうした顧客体験や顧客とのエンゲージメントをつかさどるプラットフォームとして、アドビは業界標準と言えるでしょう。
企業はAdobe Marketing Cloudを顧客エンゲージメントの中核とすることで、一貫した、持続性のあるすばらしい顧客体験を構築することができるのです。

ブランド体験という織物の縦糸と横糸を織るために、アドビが役に立ちます。包括的で拡張性の高いアドビのプラットフォームは、データとコンテンツを織り合わるように作られています。そしてマーケティング部門は、顧客体験のあらゆる側面を適切なものにするという全社的な取り組みの中で、重要な役割を果たすことになります。そのときAdobe Marketing Cloudは、あらゆる顧客接点における体験の構築、管理、提供を支えます。従来からのマーケティング顧客接点だけでなく、サポート、サービス、製品設計、販売まで、あらゆる過程が対象となるのです。

企業に求められているテクノロジー

旧来のテクノロジーや方法論のままでは、企業はエクスペリエンスビジネスに変わることはできません。必要なのは、顧客からいま求められているエンゲージメントの在り方、あるいは未来の在り方に対応するための、デジタル変革をもたらす仕組みです。古いプラットフォーム、フリーウェア、場当たり的な全体像、あるいは接続性や統合性に乏しい従来の企業情報システムといったものは、あるべきマーケティング活動を阻害し、時代遅れな企業という印象を作り出し、バラバラなブランド体験を生み出します。

あるべき方向性は、プラットフォームを刷新し、現代的なデジタルマーケティング基盤を構築することです。そのプラットフォームの条件は、シームレスな連携、包括的な顧客理解、そして自然に顧客へと届けるための仕掛け、からなります。

Adobe Marketing Cloudはプラットフォームへ

これらすべてを、Adobe Cloud Platformがもたらします。たんに企業買収を繰り返してバラバラな部品を集めて一括りにしただけでクラウドだプラットフォームだと主張している他のベンダーとは異なり、アドビはプラットフォームを中核に据えています。プラットフォームというビジョンに、アドビは投資と資源を集中させているのです。

このプラットフォームにより、アドビが提供するあらゆるアプリケーション(ソリューション、クラウド)はますますインテリジェントになっていきます。包括的かつ独自のデータ資源からインサイトを導き、かつ瞬時に、顧客が接触してきた任意のチャネルへとそのインサイトを適用し、顧客とブランドとのエンゲージメントを適切なものにすることができるのです。

あらゆる顧客体験のための「ハブ」になること、つまりプラットフォームの中核となることで、迅速かつ統合されたアプリケーションとなったアドビのソリューションこそ、エクスペリエンス ビジネスの実現にふさわしいのです。アドビなら、適切な顧客理解とすばやい顧客体験の提供を、これまでにないレベルで実現します。

エクスペリエンスを形作る、データとコンテンツの融合

Adobe Cloud Platformにより、企業はエクスペリエンス ビジネスを実現させるための能力を加速させることができます。このような企業はいまや、あらゆるシステムにある顧客データやコンテンツを集約、標準化することで、包括的な顧客インサイトや顧客プロファイルを作り上げています。

アドビのプラットフォームが提供するデータサイエンスのフレームワークを、企業のデータやコンテンツ、アセットに適用すれば、優れたデザイン、優れたパーソナライズを実現し、より豊かな顧客体験をもたらすことができます。プラットフォームが提供するデータ分析の能力や、Adobe Senseiによる人工知能、機械学習を活用すれば、マーケティングの実行力や効率性を強化することができます。

さらにAdobe Cloud Platformは、データ、コンテンツ、インサイトといったものを、APIを通じてパートナーやサードパーティ製アプリケーションに開放しており、これらを利用することができます。これによってどのような仕組みやサービスにおいても、適切なタイミングで、一貫性と継続性の保たれた優れた体験を提供できます。

そしてイノベーションは未来へ

そしてアドビは、機会を求めて新たなる地平へと歩んでいます。アドビはユーザー企業のみなさんに、今よりもより良いことができるように支援するだけでなく、各社の先にいる顧客をいつでも喜ばせるために、何か新しいこと、まだ目に見ぬ凄いことを成し遂げるお手伝いをしたいと考えています。アドビは大規模なイノベーションを推進していきます。

イノベーションによって各産業界の破壊的変革を促します。そして他のベンダーとは異なるアドビの優位性を保ち続けるうえで優先すべきは、Adobe Cloud Platformの確立とイノベーションにかかっていると考えています。それこそが、同時に各ソリューション領域においても破壊的イノベーションをもたらす近道となるからです。

業界からリーダーであると認められることに、異論はありません。しかしこれに満足することなく、アドビのユーザー企業のみなさまが「エクスペリエンス ビジネスになる」ための取り組みを加速できるよう、ビジョンの実現に向けて進んでいきたいと思います。それがアドビの存在意義であり、アドビが行くべき道なのです。そしてその取り組みを、これからもたゆみなく進めていきたいと思います。

最新マーケティングクラウド市場レポート

詳細は「 デジタルマーケティング ハブ市場のマジッククアドラント 2017年(Magic Quadrant for Digital Marketing Hubs) 」をご覧ください(訳注:英語版レポート)。

Gartner Magic Quadrant for Digital Marketing Hubs, Andrew Frank, Christi Eubanks, Lizzy Foo Kune, Martin Kihn, Jake Sorofman, 14 February 2017.

Gartner does not endorse any vendor, product, or service depicted in its research publications and does not advise technology users to select only those vendors with the highest ratings or other designations. Gartner research publications consist of the opinions of Gartner’s research organization and should not be construed as statements of fact. Gartner disclaims all warranties — expressed or implied — with respect to this research, including any warranties of merchantability or fitness for a particular purpose.

Suresh Vittal


参考情報:

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マーケティング本部 マーケティングマネージャー

IT業界でSEを経た後、B2Bマーケティングに15年以上携わる。アドビにはエンタープライズ向けソリューションのマーケティング担当として2010年に加わり、現職。現在はAdobe Experience Cloudのコンテンツマーケティングを担当している。


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