旅行および観光業界のデジタルトレンド

旅行および観光業界は、デジタルテクノロジーをいち早く採用した分野の1つでした。技術に長け、ソーシャルメディア通である旅行者のニーズに確実に対応するためのテクノロジーです。「共有」経済(例としてウーバーやエアビーアンドビー)に伴って、オンラインの旅行代理店のようなデジタル形式のみの企業での混乱が見られます。これは、旅行会社が頻繁に起こる変化に対し継続して適応するために、デジタルの提供を進化させる必要があるということを示唆しています。

アドビのレポート「デジタル成熟度のための4つの不可欠な要素」(2016年)で、私は最近、小売業界に着目し、デジタル形式のみの業者と昔ながらの実店舗を営む業者との比較を行いました。旅行および観光業界において、オンラインとオフラインのビジネス間には、類似した大きな違いが見られます― 特に航空分野は、従来型で着手が遅かったかもしれないものの、今や有数のデジタルディスラプターである企業もいくつか存在します。

アドビのレポートでは、デジタル成熟度の基本となる4つの分野にスポットを当てています。データドリブンマーケティング、顧客経験、モバイルデバイス、そしてクロスチャネルマーケティングの4つです。また2015年12月に、アドビとエコンサルタンシーは、共同レポート「旅行および観光業界のデジタルトレンド」を発表し、業界の成熟を実証しました。

  • この分野の3分の1(35%)以上の企業が、自社を「デジタルディスラプター」として分類し、48%以上が組織を「ファストフォロワー」であると回答。ヨーロッパの企業は、北米の同等企業よりもデジタルに脅威を感じている傾向がある。
  • この分野は全体的に、デジタル成熟への過程で順調に進歩している。43%の回答者が、自社の組織が「デジタル変革の中心的かつ統合的な機能」を所有していると答えている。

旅行および観光業界とデジタル成熟度の基本となる4つの分野の間には、多くの類似点が見られます。

カスタマー エクスペリエンス

旅行会社は、とりわけ物質的世界とデジタル的世界をブレンドすることにより、顧客体験を通じての差別化を追及しています。顧客体験で、顧客の獲得維持のために中核となる分野について企業に調査したところ、旅行者ならびに顧客の基盤強化が最優先事項でした。

  • 「カスタマー エクスペリエンス」は、今後12か月以内における企業のデジタル機能開発との関連で、重要視する可能性が最も高い分野である。
  • 回答企業の3分の1(38%)以上が、自社の物理的な位置でのデジタルの使用に尽力していると述べ、そのいっぽうで26%以上が試験的なものを実施していると回答している。

モバイル

言うまでもなく、旅行者が、オンラインとオフラインでの体験を継ぎ目なくつなげるために、モバイルデバイスを幅広く使用しています。航空搭乗券として、モバイルデバイス上のQRコードを利用できるのがその一例です。このことから、旅行会社はモバイルの重要性を実に把握していて、他のどの業界よりもそこに大きく重点を置いていることが分かるでしょう。

  • オペレーションの一連の流れと同じく、顧客獲得やカスタマ―ロイヤリティ双方の推進において、極めて重要な役割も果たしているが、回答者はモバイルの最も重要な機能がカスタマーサービス向けのものであると答える可能性が最も高い。
  • 41%の企業が「モバイルファースト」組織であり、3分の2(63%)近くが、今後12か月のうちに、モバイルに関する実験に対しての特別予算があると認めている。

データドリブンマーケティング、クロスチャネルマーケティング

旅行業、とりわけ航空業は、ごくわずかなマージンで商売をすることが多い業界です。そのため、顧客をさらによく理解する機会、あるいは、よりよいサービス、アップセル、クロスセル、付属的な製品を提供する機会はどんなものであれ、マージンを増やすチャンスだと言えます。

この業界には、強みとなるデータ分析の戦略が浸透しているので、顧客がデジタルの過程のどのあたりにいるのかをピンポイントで示すことができます。それによって、チャネルに関係なく、適切な状況でのちょうどよい時期に、的確な情報を提供することが可能となるのです。

  • 4分の3(75%)の回答企業がデータ分析の戦略があると回答しているが、そのうち相当の確率(44%)で、その戦略がマルチチャネルではないと述べている。北米の企業がデータ分析戦略を持つ傾向にある。
  • 企業の大多数(82%)が、さらに効率的に顧客への伝達を図るために、顧客の360度の視点を構築しようと努めている。

旅行業界はデジタル成熟においてのリーダー的存在です。旅行&観光業界で上質のカスタマー エクスペリエンスを提供するために、アドビがどのようにビジネスサポートができるかをご覧ください。

※本ブログはアジア太平洋で公開されたAdobe Digital Dialogue記事の翻訳です。

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