「Ok Google 」が変える、ショッピングの未来

朝、家で着替えながら、ふと音楽を流したくなった。デスクの上にちょこんと座っている丸みを帯びた物体に向かって「Ok Google」と話しかけると、近未来的な光を点滅させて、機械的な音声でおもむろに話し始める。クリックすらいらなくなったUIが、昔SF映画で見た近未来感を感じさせてくれて、ちょっといい気分になれる。

現在、人工知能(AI)を搭載したスマートスピーカーが大きなトレンドになりつつある。Google Home やAmazon Echo、Clova WAVEなど、各社が競うように新製品を発表している

人工知能(AI)の発達と、世界中で70%以上と言われるモバイルデバイスの普及により、音声入力は若年層を中心に爆発的に広がっている。米調査会社Thrive Analyticsによれば、米国のスマートフォンユーザーの内、18歳から29歳の世代の71%が音声入力を利用している。その用途は、天気の問い合わせから、音楽の再生まで、幅広い。

モバイルパーソナル アシスタント

音声入力に対する注目の高さは、Google Trendによって見て取れる。iPhoneとGoogleの音声検索サービスがスタートした2008年と比べて、2016年には35倍に増加し、大きなトレンドを形成している。

音声検索傾向

音声入力が広がる理由は簡単だ。実際に手元にあるAndroidやiPhoneで試してみてほしい。モバイルで文字を入力するのは面倒なことが多い。隣の文字に触れてしまったり、指を動かすのが面倒だったりして、時間もかかる。

それが今は、「Hey Siri」や「Alexa!」、「Ok Google」などと話しかけるだけでデバイスが言葉を認識してくれる。簡単で、しかもクールだ。これが若者を中心に音声入力が広がっている理由だ。米調査会社comScoreによれば、2020年には検索の50%以上が音声で行われるようになる。

では、その時、消費者はどのように商品を探すようになるのだろうか?

音声による検索に慣れた消費者は、キーワードを検索に使わなくなる。もともとキーワードで検索するのは、コンピューターが理解できるように、人間側で配慮が必要だったためだ。しかし、Googleが公開している自然言語API(WebAPI)を例にすればわかるように、人工知能にそのような配慮は必要ない。例えば、バンコクに旅行に行きたい女性が格安で楽しめるツアーを探している場合、今までのように、

「バンコク 格安 ツアー」

という検索ではなく、

「一番安くて楽しめるバンコクのツアーはどれ?」

というような、非常に「人間的な」方法で検索するようになる。しかも、Amazon EchoやGoogle Home、モバイルデバイスにおける、その検索結果には、上位数件だけが読み上げることになる。それ以上読み上げれば、簡単に結果がほしいという音声検索のメリットが減ってしまうためだ。

この人間的な文章による質問に対して、人工知能は様々な側面から分析して適切な結果を返す。つまり、単純なキーワード対策はほとんど効果がなくなり、ジェンガのようにキーワードを大量に組み上げる従来のSEO対策のままでは、急速に集客力を失っていくことになる。

ただ、音声検索は、コンピューターを操作することや見ることが不要なため、手が離せない作業中の検索に利用される傾向がある。また、「周辺」の「すぐに行動に移したいもの」を検索する傾向があることもわかっている。

例えば、自動車を運転中に、「この近くのガソリンスタンドはどこ?」というものが多い。つまり、依然として、それ以外の検索については、読んだり、見たり、という作業が不可欠なため、従来の検索方法が突如として利用されなくなるわけではなく、音声検索と従来の検索は並存していく。

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