日本発のイノベーション「 #AdobeExperienceManager Problem Analyzer」 #AdobeLife #ExperienceCloud

アドビジャパンのカスタマーエクスペリエンス部門が、デジタルコンテンツ管理プラットフォーム「Adobe Experience Manager」(以下、AEM)のシステムエラーなどの不具合の解析と原因の特定を自動化し、トラブルシューティングプロセスの生産性を劇的に向上させる「AEM Problem Analyzer」を開発しました。

この日本発案の開発で「Amazing Experience Award *1」を受賞した、カスタマーエクスペリエンス本部エンタープライズサポートプリンシパル サポートエンジニアの菊池貴仁氏と同本部の ディレクターの清水謙二氏にインタビューをしました。

(左)カスタマーエクスペリエンス本部エンタープライズサポートディレクター清水謙二氏(右)同本部プリンシパルサポートエンジニア菊池貴仁氏

 

―AEM Problem Analyzer の概要と開発の経緯を教えてください

菊池:AEMのシステムに異常があった場合、約40%の問題がログファイルの解析を必要とします。そのログファイルの量は膨大なため、テクニカルサポートエンジニアはその分析に数日またはそれ以上の時間を費やさなければいけませんでした。通常のトラブルシューティングでは、社内にある既知問題データベースから目視で似たような障害をキーワードから見つけ出し、エンジニアの記憶や経験に基づいて分析する作業を必要とします。このような属人的に担当者に依存しているプロセスをどうにかして自動化して、生産性をあげたいとつねづね考えていました。そして問題の分析だけでなく、障害の予測検知から未然防止につなげ、最良のカスタマーエクスペリエンスをシステマチックなアプローチで提供したいという思いがありました。

ある日、上司とのディスカッションのなかで、『おもしろそうだから、ぜひ本社グローバルチームも巻き込んで進めよう』と言う話になり、自分の想像よりどんどん話が大きくなってしまい、後戻りできなくなってしまいました(笑)。

このツールを開発するほぼ同じタイミングで、本社グローバルチームでナレッジ管理手法である「Knowledge Centered Support(KCS)」を構築するプロジェクトがたまたま進行しているのを知りました。KCSの担当者に、私の開発したツールがKCSのデータベースを自動的に取り込めるようにAPIで連携させることを持ちかけたのですが、最初はメリットが理解されず相手にしてもらえませんでした。その後、上司のサポートもあり、4ヶ月間説得しつづけた結果、なんとかAPIで連携を実現することができました。

清水:KCSのチームを説得してナレッジデータベースとAPI連携できたことは非常に大きかったですね。KCSは世界中のエンジニアが日々アップデートをかけているので、最新の情報が蓄積されています。そのデータベースとAPI連携することによって問題解析の精度を日々上げていくことができるのです。これにより、AEM Problem Analyzer 自体はメンテナンス不要で、グローバルレベルで蓄積された最新のナレッジを活用することができるようになりました。このグローバルコラボレーションをベースにした知識の共有とツールによる自動化が、この取り組みの最も優れている点で、従来のツールによる単なるプロセスの自動化とは決定的に異なるのです。

 

 

 

AEM Problem Analyzer によって、これまでのテクニカルサポート業務がどのように改善されましたか?現場の方々の声をお聞かせください

菊池:非常にスキルの高いエンジニアでないと解決できなかった問題が、新しく入ったメンバーでも、このツールを使って簡単に問題を特定できるようになりました。特に経験年数の浅い人は頻繁に利用しているようです。今まで解決までまる1日かかっていた問題も10分程度で見つけられるようになり、その結果、お客様に迅速にソリューションを提供できるようになりました。アドビ社内のプロフェッショナルサービス部隊や、マネージドサービス部隊など他の部門でも使いたいと言う要望があり、現在試してもらっているところです

―アドビは製品開発担当ではない社員がツールを開発することに対して、どのような姿勢をとっていますか?

清水:AEM Problem Analyzerの開発は、テクニカルサポートサービスプロセスをイノベーションする取り組みで、アドビの製品開発プロセスとは異ります。我々のような製品開発部門以外がこういったツールを開発することに関して、グローバルチームとのコンセンサスを得られれば比較的かんたんに始められる環境があります。

―ツールの開発にあたり、どのようにチームの参加者を募り、またグローバルに点在するチームと連携をとっていたかを教えてください

清水:全体的なリード役の菊池に加え、北米、インド、ヨーロッパの3つのリージョンから一名ずつプロジェクトメンバーを募りました。そのプロジェクトメンバーとWiki やWeb会議, ビデオ会議などのツールを駆使しながらグローバルチームとコラボレーションして進めてきました。

この取り組みは、我々がグローバル企業であるということと、日本だけでは投資効果が出ないこともあり、グローバル規模で使用することを前提で進めてきました。日本で発案をして、日本主体でグローバルチームを動かしているプロジェクトなので熱も込めました。

―カスタマーエクスペリエンスのさらなる向上にむけて、今後の展望をお聞かせください

清水:この取り組みをAEM以外のAdobe Experience CloudポートフォリオやCreative Cloud 、Document Cloudへ横展開して行くことを考えています。また、問題予兆把握、未然防止のため、お客様の環境のヘルスチェックに応用しようとしています。 お客様環境にツールを仕掛けておき、問題が起こる前にお客様側の環境にある潜在的な問題を検知し、事前に問題を解決させることを考えています。その次のステップは、このツール自体をパートナーやお客様に自由に使っていただくことですね。もちろん流行りの人工知能、自然言語処理の活用も検討しています。

 

―最後に、アドビのカスタマーエクスペリエンス部門の魅力を教えてください

菊池:私たちが扱っている製品は、簡単に言いますとインターネットのホームページを提供するものです。一般の方の目に止まるようなサービスを支える製品を、日本だけでなく世界の名だたる企業に採用いただいており、そのお客様が困っていることを解決し、お客様のビジネスの助けになっているということにやりがいを感じています。問題を解決することで心を開いていただき、そこからアドビの製品を永く使っていただいおり、そういったところに魅力を感じています。

清水:マネジメントの視点で言いますと、従来のやり方を変えるためのイノベーションが実現できるところにあると思っています。アドビは社内の新規開発プロジェクトとして「Adobe Kickbox *2」という取り組みを行うなど会社としてイノベーションを奨励していますし、サポートが得られる環境が整っていると思います。今回のこの取り組みの実現もその中のひとつですね。他にも日本発のサービスイノベーションのアイデアを色々と練っているところです。

*1「Amazing Experience Award」は、四半期に一度アドビジャパンの全社員の中から推薦された「期待を超える突出した働きで、お客様やパートナーを魅了した人」に贈られる賞です。

*2「Adobe Kickbox」は、アドビがイノベーターを生み出すために取り組んでいる、オープンソースの革新的なイノベーションプロセスです。Kickboxプロジェクトで配布される「イノベーション イン ボックス」キットには、イノベーションに必要なものとして、1,000米ドルのプリペイドクレジットカード、行動のチェックリスト、アイデアを開発するために使用する資料、そしてスナック菓子とコーヒー(スターバックスのプリペイドカード)が含まれています。今日までに、世界中のアドビ社員に1,000以上の「イノベーション イン ボックス」が配布されました。

 

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