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「シネマグラフ」で注目を引くビジュアルを #AdobeStock

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いつものビジュアルにちょっとしたひと手間を加えることで、コミュニケーションがより効果的になる可能性が高まります。その一つとして「シネマグラフ」をご紹介します。これは、静止画の一部に動きを取り入れたGIFアニメーションのこと。写真とビデオの中間的存在といったところでしょうか。このブログでは、シネマグラフについてさらに詳しく知るため、グラフィックデザイナーのChris Converseさんにお話を聞いてみました。

なぜシネマグラフが注目されているか

初めてシネマグラフを目にしたとき、きっと思わず二度見してしまったことでしょう。 写真でもないし、ビデオでもない。「シネマグラフには明確な始まりや終わりがなく、その分メッセージは即時に伝わります。そういう点から、多くの広告主がこの特徴を面白いと再認識しているのではないかと思います。メッセージを伝えるために、相手の注意を長く引き付ける必要がありませんからね。」そうChrisは話してくれました。FacebookやTwitterのようなソーシャルメディアのプラットフォームでは自動再生がサポートされているので、クリックせずとも人々に見てもらうことができるという点で、シネマグラフが注目されているのに一役買っています。

シネマグラフの始まりとは

シネマグラフのテクノロジーとプラットフォームはここ数年間で随分と成長しましたが、そもそもシネマグラフの始まりは2011年、当時動画会社がすべてのブラウザで再生できる唯一の技術であったアニメーションGIFを作り始めたことにさかのぼるといわれています。このプロセスでは、ビデオからフレームを切り出し、シームレスなループにつなぎ合わせるという点で苦労が伴いました。Chirsは映画の祖先であるアニメーションGIFが最初に普及し始めた90年代、まさにその時代にいました。「私は当時医療センターで働いていて、正常な脳機能を発作時と比較したとき、どのような違いがあるかということをみせるためのアニメーションを作成しました。アニメーションと言っても、みんなまだダイヤルアップを使用していたので超小型フレームの4フレームで作り上げました。とてもうまく仕上がり、その後他の部署も続いて同じものを作り始めました」。

シネマグラフの技

Chrisによると、シネマグラフの最も一般的な長さは5〜20秒の動画とのこと。 「三脚を設置し、水や雪や風が流れている場所を指差してください。それをPhotoshopAfter Effectsに取り込み、動画の始めと終わりで、フレームが近い箇所を見つけます。必要ならば、フレームをブレンドしてループを作ります」とChris。動画内のすべてのものが動いている場合、Chrisはフリーズフレームを選択、一部を静止画として保ちながら移動したい領域をマスクします。
もう1つのやり方としては、静止画を使用しAfter EffectsのParticle Systemsのようなツールでモーションをシミュレートする方法で霧や雪のようなエフェクトを生成すること。また、After Effectsでフラクタルノイズを使用して画像を歪めることもできます。Chrisが亀の画像に波打ち際の水を作成したときはこの方法を採用しました。

*なお、Photoshopでシネマグラフを作成するためのチュートリアル(日本語)も併せてご確認ください!

ベスト オブ ザ ベスト

Chrisのお気に入りのシネマグラフは、有名な水中フォトグラファーであるDavid Fleethamによる鯨の静止画から始まった作品。Chrisとチームメンバーは鯨はそのままにし、背景をPhotoshopのグラデーションツールを使い作成した水の背景に置き換えました。そしてAfter Effectsのパーティクルを使用し、まるで海底に太陽がキラキラ反射しているかのように見せました。
もう1つのお気に入り作品は、KnottのBerry Farmのハロウィーンイベントのシーン。ChrisはJavaScriptを使用してアニメーションを作成しました(チュートリアルのフルバージョンはこちら –英語版のみ)。「JavaScriptを使用すると、画像の一部をランダム化することができます。ランダムに光るライトと、異なるペースで動く2つの霧のレイヤー。これらは一致する必要がないので、ループするのに40秒かかっても20秒かかってもいいのです」。

シネマグラフのこれから

シネマグラフを制作する技術がどんどん発達しているということで、Chrisにシネマグラフの未来について聞いてみました。「きっとみんな360度でシネマグラフを作り始めると思います。例えば、窓の外では雪が降っていて室内では暖炉はパチパチ燃えているけど、それ以外のものは静止している、とか。あとはいくつかの被写体がそれぞれ動くけれど、実際にフレームに入ったときは一度に1つか2つだけしか動かない、とか」。

技術はどんどん進歩し続けますが、優れたシネマグラフとは人々を魅了させる作品であり「技術の進化を見ている人に感じさせないもの」、そうChrisは言います。是非シネマグラフにトライしてみてください。

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この記事は2017年10月30日に Adobe Stock Team により作成&公開された Cinemagraphs: The Mesmerizing Place Between a Photo and a Video の抄訳です。