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エディトリアルコンテンツディレクターのご紹介: Santiago Lyon #AdobeStock

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Adobe Stockは、エディトリアル部門のマーケットへ参入して以降、報道価値や人々の関心が高いハイクオリティのビジュアル素材をお届けすることに取り組んでいます。2017年の初旬には弊社エディトリアルパートナーとして、ロイターUSA TODAY Sportsの協力を得て、提供内容を拡充しており、今後もこの重要な方向性を維持していく予定です。

そして先日、Adobeは初のエディトリアルコンテンツディレクターとして、Santiago Lyonを迎えることになりました。Santiagoはこの新たに設けられた役割において、世界的に知られるフォトジャーナリストやドキュメンタリー作家、エディトリアルプロバイダーやメディアと連携し、Adobe Stockのエディトリアルコンテンツに関する戦略とそのコレクションをリードしていきます。

業界で管理職兼フォトジャーナリストとして30年以上にわたる経験を有するSantiagoは、世界報道写真展で2度賞を獲得したほか、バイユー戦争報道写真賞など、紛争の作品で数々の受賞歴を誇ります。すばらしい情熱とジャーナリストとして真摯な姿勢で新しい挑戦を続けてきた彼は、私たちに唯一無二の視点をもたらしてくれるでしょう。

新たな役割、報道におけるストーリーテリングの今後、なぜフォトジャーナリズムはかつてないほど重要性を増しているのかについて、Santiagoに語ってもらいました。

あなたのプロとしての経験は、写真や編集、出版を含む幅広いジャーナリズムの領域を網羅しています。こうしたキャリアは新しい役割にどのような影響を与えると思いますか?また、エディトリアルコンテンツディレクターとしてAdobeと達成したいことは何ですか?

Santiago Lyon( 以下:S ) 私はロイターとAP通信の写真部に所属し、20年間、政治、スポーツから戦争、紛争に至るまで、さまざまな出来事を取材すべく世界中を飛び回ってきました。13年間に及ぶAP通信写真部でのグローバルディレクター時代には、社員やフリーランスのフォトグラファー、エディターの一大ネットワークを指揮し、成長させ、近代化させることに努めてきました。こうした経験は、業界のあらゆる側面に対する視座を与えてくれると同時に、数々の挑戦、重要な問題、眼前にある機会への深い理解につながっています。

Adobeを報道画像の主要サプライヤーに成長させ、拡大する顧客層により役に立てるよう、そして楽しさをお届けできるようにしたいと考えています。関連のある画像の検索からAdobeのクリエイティブツールによるそれらの加工まで、シームレスな顧客体験を提供していくつもりです。

なぜそうした役割をAdobeと共に追い求めていくことを選んだのですか?この機会の最も楽しみな点は何ですか?

S: 世界の物語を写真やビデオでより効果的に伝えることを可能にするAdobe製品は、現代のフォトジャーナリストの仕事において重要な部分を担っているからです。報道関連のフォトコミュニティーとのつながりを持つことで、Adobeの創造への不断の取り組みを示す機会が広がったと思います。この分野におけるコンテンツプロバイダーとして、また積極的な担い手としてのAdobeの役割を拡大し、強化する機会をいただいたことは、とても刺激的なことです。

コミュニケーションにおける写真の役割が発展し、写真の消費のされ方も変化しています。こうしたことは報道での伝え方にどのような影響を与えていますか?また、業界としてはニーズに応えるためにどう適応すれば良いのでしょうか?

S: 私たちのビジュアルカルチャーはここ数年で急激に進展しました。これに伴い、世界の物語を紹介し、伝えるという力は、非常に広範囲になっています。人権、気候変動、経済格差、移民、差別など、今の時代の重要問題は、世界中でほぼリアルタイムに撮影され、共有されています。画像へのアクセスの強化は、共通の利益のためにテクノロジーと取材活動がどのような形で連携できるのかを示しているのではないでしょうか。

証拠の正当性に疑いが持たれる「ポスト真実」の時代、また、テクノロジーにより真偽の別なくニュースを広めやすくなったデジタルメディアの時代において、写真が担う役割とは何ですか?

S: 昔は「フォトグラファーは決して嘘をつかない」と言われていました。今はあふれる情報(その多くは視覚的なもの)に晒され、個人としても仕事においても、この世界をどう捉えるべきか、私たちには迷いがあります。

家族写真にセルフィ―、劇的な出来事のびっくりするような目撃ビデオまで、一般の人々や友人から、私たちは次々とビジュアルを受け取り、それらをよく再投稿しています。プロフェッショナルなメディアから配信される質の高いニュース、スポーツ、エンターテイメントの写真や特集写真、記事やビデオについても同様です。また、報道機関を装ったものが、不正に加工した画像、陰謀説、捏造記事で私たちのウェブフィードを埋め尽くすこともあります。そうなると、私たちは誰を信じたらよいのでしょう?ロイター(Adobeのパートナー)やAPなど、高い評価を受けている通信社は、配信するコンテンツの正確さを保証するために労を惜しみません。

写真の消費のされ方も変化しています。1枚の写真を、そのニュアンスや細部まで吟味しながら鑑賞する習慣は、ほぼなくなってしまいました。たくさんの画像があふれているので、一点一点を味わう時間は皆無に等しいのです。

このような状況下でもフォトジャーナリズムは生き残ってきました。そして、今後もそれは変わらないでしょう。世界中の熱心なフォトジャーナリストたちは、時に命を懸けて、実に多種多様のすばらしい写真を世に送り出しています。静止画の持つ力は疑いようがありません。

今後35年間、報道におけるストーリーテリングの最も重要なトレンドは何だと思いますか?

S: 私たちは、写真やビデオやマルチメディアを通じて物語を語る新しい刺激的な方法を手に入れてきました。今後も同様に、報道のストーリーテリングにおいても、テクノロジーが非常に大きな役割を果たし続けることは間違いありません。多様化が進む社会や複雑な問題をより良く理解しようとする世界の動きの中で、女性やマイノリティー、地域のフォトグラファーたちの写真に込めたメッセージは妥当性、重要性を増し、時代の先端でさらに勢いづいていくはずです。革新と創造において実績があるAdobeは、こうした分野、そして、さまざまな対話を進展させていくうえで有利な立場にあります。

この記事は 2017年9月26日 に弊社 Scott Braut により作成&公開された Meet Adobe’s New Award-Winning Director of Editorial Content, Santiago Lyonの抄訳です。