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雨の中での撮影と機材対策の極意 #AdobeStock

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Adobe Stockで自慢の作品を販売してみませんか?このブログでは、風景写真専門のオンラインフォトコミュニティPASHADELIC (パシャデリック)から、撮影に役立つ知識や、絶景風景の撮影スポットをご紹介いただきます。

日本の季節は四季ではなく梅雨を含めた五季だ、などとも言われるぐらいに雨の影響がさまざまな所に及びます。カメラ・写真のジャンルでも例に漏れず、撮影の題材が限定されますし、カメラ、レンズなどの機材に関してもだいたい悪い方向の影響を与えます。この記事ではきたる梅雨シーズンに向けて、雨の中での撮影で注意すべき点と、雨への機材対策をまとめます。

撮影方法の注意点

雨や曇りの中での撮影の際に注意を払った方が良い点は概ね3つあり、それぞれの対応策を簡単に記します。

  • 照度が下がり露出が厳しくなる
  • コントラスト低下
  • 色温度の上昇

露出が厳しくなることへの対応

雨や曇りの日には太陽光が雲越しとなるため照度が落ちます。その分、露出が厳しくなり、被写界深度の深い写真を撮るための絞り込んだ設定ではシャッタースピードが落ちて、手持ち撮影ではブレのリスクが高まります。動きのないものは三脚の併用で、動きものに対してはISO感度のアップで対応しましょう。

Jakub Mrocek/500px / Adobe Stock

 

逆に、シャッタースピードが落ちるのを利用して、雨粒などの軌跡を写し込むのは容易になります。

 

コントラストの低下には

直射日光がなくなること、雨降りの際には雨粒が画面内に一緒に写り込むこと、湿度の上昇から来る空気の透明度の低下の影響で、仕上がる写真のコントラストが落ちます。こちらは撮影時や後処理でのコントラスト、明瞭度のアップである程度カバーはできますが、晴天時と同様の仕上がりはかなり難しくなります。ですので逆にコントラスト低下を積極的に絵作りに活用した方が良いでしょう。いわゆる「しっとりとした」落ち着いた雰囲気の写真の仕上がりを期待できます。

M Ishizaki / PASHADELIC

近距離の被写体ならばデイライトシンクロである程度カバー可能です。

色温度の上昇

また、雨のなかでは太陽光の色温度が高まりますので、その分すべてのオブジェクトの色合いが青方向に振れる影響を受けます。そんな時でも今のデジタルカメラの極めて高精度なオートホワイトバランス機能ならば、カメラ任せでニュートラルな色の仕上がりを期待できます。色合いの偏りについてはあまり心配する必要はないでしょう。

ですが、直射日光の元での撮影のような「色の冴え」を狙うのは難しくなります。こちらもコントラスト低下同様に、逆方向で条件を活用することを考えた方が良いでしょう。落ち着いた色合いの写真、彩度を落として「墨絵」のような仕上がりの写真を狙う、といった活用方法が考えられます。

雨への機材対策

雨の中の撮影ではカメラ、レンズの水濡れ対策にも気を遣う必要があります。基本線の5つをピックアップしてご紹介します。

防滴仕様のカメラ、レンズを使用

雨中での撮影で使う機材のリスクを最も確実に軽減できるのは、防滴仕様のカメラ、レンズを使うことです。ただ、カメラやレンズの水濡れ対応レベルは本格的な防水とは異なりますので過信は禁物です。

レインジャケットの活用

一部の完全防水対応のカメラを除きカメラの防水レベルは高くはありません。強い雨の中の撮影ではレインジャケットを活用しましょう。

フードとプロテクトフィルターの活用

今のレンズ表面には反射を抑制するための高度なコーディングが施されています。最近は汚れや水をはじくタイプの保護コートも行なわれる製品が増えてきていますが、水滴を付けない方がより良いのは間違いがありません。このために無色透明のプロテクトフィルターを活用すると良いでしょう。また、望遠レンズ向けの深いフードはある程度レンズに水滴が飛ぶのを防いでくれます。

コネクタカバーがしっかり閉じていることを確認

撮影前にはカメラのコネクタカバーなどがきちんと閉じていることを確認しましょう。スマートフォンのコネクタカバーなどと同様に、カメラの防滴性能もこれら開放部がしっかりと閉じていることを前提とした作りです。

レンズ交換に注意!

レンズ交換式カメラを使って雨の中で撮影する際に、一番リスクが高まる行為は実はレンズ交換です。カメラ、レンズのマウント部、マウント内に水が入ることがないよう細心の注意を払いましょう。場合によっては高倍率ズームレンズを活用するなどして、出先でレンズを交換せずに済む工夫も必要です。

湿気対策

梅雨の時期のもう一つのカメラの大敵は「湿度」です。こちらもある程度注意してカメラやレンズをケアする必要があります。

曇り、結露対策

エアコンの効いた室内で冷えたカメラ、レンズを屋外の湿度の高い環境にいきなり持ち出すと、曇りやカメラ内部の結露が発生することがあります。これらはカメラやレンズの温度が外気温に比べて大幅に低いときに発生します。機材を大きな温度ギャップに晒さないことが、曇りや結露を防ぐ一工夫になります。撮影時のレンズの曇り対策には前玉を暖めて曇りを防ぐヒーターも販売されていますので、そういった製品の導入を検討するのも良いでしょう。

カビ対策

もう一つ湿度で厄介なのがレンズに生えるカビです。こちらを防ぐため、雨中の撮影などの後には水気を乾いたタオルなどでしっかり拭き取った後、マウント内部にもしっかりと風を通す手入れをしましょう。加えてカメラやレンズを防湿庫で保管するとより安全度が高まります。

いかがでしたか?梅雨の時期でもしっかり雨対策をして、天候をうまく活かした写真を撮影してみて下さい。Adobe Stockでは作品を投稿して下さるコントリビューター(投稿者)を募集中です。コントリビューター登録がお済みでない方はこちらからどうぞ!皆さんの素敵な作品をお待ちしております。

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PASHADELIC

PASHADELIC (パシャデリック)は写真を共有するだけではなく、風景写真を撮るのに必要である3つのレシピ「いつ・どこで・なにが」を共有するコミュニティ。サンフランシスコで始めた同サービスは、2017年時点で登録者数が16万人を超えるほどに拡大中。作品制作や撮影に役立つ情報を発信し、Adobe Stockを一緒に盛り上げていきます。