白根ゆたんぽが描いた103点、一挙公開。アーティストの可能性をひろげる「Adobe Photoshop Sketch」

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イラストレーターとして、展示などでも精力的に活動を続けるアーティスト、白根ゆたんぽさん。限りなくシンプルな線なのに、たまらなくキュートでセクシーな女の子のシリーズなど、ご存知の方も多いのではないでしょうか。

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そんな白根さんの個展『抽象・具象・その他美女など』が東京・神田の「TETOKA」で2016年3月5日(土)から始まりました。

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会場に展示されているのは、なんと103点もの作品!

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どれも白根さんの卓越した画力とセンスがほとばしるステキな作品ですが、ペンで描いたような、デジタルのような、不思議な雰囲気が醸されています。

実はこれらの作品のなかには、白根さんが「Adobe Photoshop Sketch」で描いたものも多数あるんです。

オープニング直前にそのことを知り、白根さんにインタビューを敢行。
作品のことをお伺いしました。

―― この展示の構想はいつから?
白根:アイデアは去年の10月くらいからあってちょこちょこ描いてました。前回の個展(『MECHANISM OF GIRLS』2015年10月)をはじめ、去年、4回開いた個展がすべて女の子をモチーフにしたものだったので、別の事をやろうと、最初は抽象画の展示を考えていたんです。でも描いてるうちに具象の作品も出来てきたし、やっぱり女の子を期待しているファンの方も多いし、ということで”抽象・具象・その他美女など”という全部盛りになりました。

―― 「Adobe Photoshop Sketch」で作品を作り始めたのはいつから?
白根:昨年の11月です。もともとiPad miniで描いてたのですが、iPad Pro、Apple Pencilが発売されたので、そのタイミングで iPad miniから乗り換えて、Photoshop Sketchを使い出しました。

「新しさ」を感じたので、どのくらい使えるんだろう?という興味から使い始めてみました。Apple Pencilのレスポンシブも良かったので、あまり苦労はしなかったですね。仕事はデスクトップでペンタブを使って作っているので、仕事が終わったあとの就寝前前の時間などを使ってスケッチを書き溜めていきました。

―― 今回展示されている作品は、白根さんの技巧やスタイルも感じつつ、これまでのスタイルも垣間見えるような、ゆたんぽファンにも見応えのあるものになっていますね。
白根:タブレット上で描くようになって、自分でもスケッチの作風が変わったと思います。抽象画も多くスケッチするようになって。抽象が面白いのは、自分が最初に引いた線に応えるような線を引くという対話で、あとは止め時を自分で決めるというところです。テクスチャーでいうと、水彩やマーカーなど、これまでにあまり使わなかった画材も手軽に使えるし、にじみなどもいろいろ試せるのでバリエーションが拡がりました。どれだけ試しても、散らからないし。

―― 作風に広がりがあるのは特に印象的ですね。
白根:「Adobe Photoshop Sketch」で描いた絵を保存するときには、「プロジェクト」上にフォルダを作ってそこにジャンルごとに収納していっているという影響もあるのかもしれないですね。アブストラクトなペインティングや、女の子などの具象など、モチーフごとにプロジェクトを分けて、そこから「これをもう一回やってみよう」というふうに寝かせたあとに完成度を高める、というような作り方もしています。

―― タッチパッドで描くことで、特に面白いと思うことはありますか?
白井:気楽に描けるというのが一番ですね。うまくいかない部分もあるのですが、そのズレが面白くて、うまくいかない部分も楽しんでいます。やっているうちに、どんどんやれることが増えて行くのが面白い。

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白根さんがその場でスケッチをしてくれました!

―― お気に入りの機能なんてありますか?
白根:これは僕だけかもしれませんが、タブレットの上に定規を置いて線を引くと、面白い効果が出るんです。アプリ内の直線ではここはどうしても再現できないんですよね。

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いつもはきちんとした定規を使っていらっしゃるそうですが、会場ではiPadのカバーで!

 

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いろいろな画材を試しているのだそう。

―― 今回、展示の説明で「iPad」で描いた絵だということは言ってらっしゃらないですよね。きっとみんなすごくびっくりすると思うのですが。
白根:iPadだけで描いた絵はSNSなどでは良く見ますが、ギャラリー規模の展覧会はあまり例がないので、集中して展示してみようと思ったんです。来た人には、絵を見てもらって、「これは何で描いているんだろう?」って気になって聞いたらiPadだった…というくらいがいいのかなと思っています。

「普段絵を描かない人にも手軽にできるし、スケッチはすごく癒やしになると思います」と語るゆたんぽさん。ぜひみなさんも、気軽なスケッチを初めてみてはいかがでしょうか。会期は3月27日(日)まで。

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Adobe Photoshop Sketch」で描いた作品と

展覧会名:白根ゆたんぽ個展「抽象・具象・その他美女など」
会期:3月5日(土)〜3月27日(日)
営業時間:16:00〜23:00
休廊日:水曜日
会場:TETOKA
東京都千代田区神田司町2-16 楽道庵1F
Tel: 03-5577-5309
観覧料: 1ドリンクご注文制
企画 ・プロデュース LABLINE.TV & YUROOM

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  AUTHOR

齋藤 あきこ

宮城県出身。図書館司書を志していたが、“これからはインターネットが来る”と神の啓示を受けて上京。青山ブックセンター六本木店書店員などを経て現在フリーランスのライター/エディター。