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フォトレタッチの極意6:選択範囲をもっと気楽に作る方法

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前回に続き、今回も選択範囲の作り方についてです。効率の良さと素早さにメリットのある「クイックマスク」「クイック選択ツール」「焦点領域」で作るざっくりとした選択範囲は、必要に応じて用いると、的を絞った色変換がますます簡単に行なえます。その方法を、フォトグラファー/レタッチャーの御園生大地さんが「Shuffle by COMMERCIAL PHOTO」に投稿した解説から抜粋して紹介します。

Before
After

1、「クイックマスク」でサラダの部分の明るさをアップする

(1)画面左の「ツールボックス」で下から2番目の「クイックマスクモードで編集」ボタンをクリック。続けて「ブラシツール」を選択し、「描画色と背景色を初期設定に戻す」をクリックする。
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(2)画面上部の「ブラシツールオプション」から「直径130px」「硬さ0%」「不透明度100%」「流量100%」に設定し、画像の中のサラダの部分をマウスを左クリックしながらなぞる。
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(3)ざっくり狙った部分が赤く塗られたら、「画像描画モードで編集」と名前が変わった先ほどのボタンをクリック。「クイックマスクモード」で作った赤い「マスキング」が、「選択範囲」に変化する。現在は点線の点滅がサラダの周りと画像の外周の2ヵ所にあり、サラダ以外の部分が選択された状態(=サラダの部分だけマスキングで保護された状態)。今回明るさを変えたいのはサラダの部分なので、「選択範囲」→「選択範囲を反転」とたどっておく。
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(4)選択範囲ができている状態で、「レイヤーウィンドウ」の下の方にある「新規グループを作成」をクリック。そしてそのまま「レイヤーマスクを追加」をクリックする。
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(5)この「新規グループ」の中にトーンカーブを仕込むため、「レイヤー」→「新規調整レイヤー」→「トーンカーブ」とたどる。表示される「新規レイヤー」ウィンドウは何もせずに「OK」をクリック。トーンカーブレイヤーをおおむね下図のように調整すると、暗かったサラダの部分だけが明るくなる。
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(6)マスクのかかっている範囲を再調整したい場合は、「レイヤーウィンドウ」から「グループ1」フォルダの「レイヤーマスクサムネール」をクリック。
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(7)そこで続けて「ブラシツール」を選択し、「ブラシツールオプション」から図の三角マーク(下図の赤文字①)をクリックして、ブラシの「直径」を「200px」に、「硬さ」を「0%」にする。「不透明度」と「流量」は共に「80%」。
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(8)この状態で画面の中を左クリックしながらなぞると、その部分が明るくなる。白を塗り過ぎたら、再び「描画色と背景色を入れ替え」をクリック、「描画色」が「真っ黒」の状態で画像をなぞれば、その部分の明るさが戻っていく。
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(9)「トーンカーブ」を再調整したい場合は、「レイヤーウィンドウ」にある「トーンカーブ」の「レイヤーサムネール」という部分をダブルクリック。「属性」ウィンドウに表示されるカーブを調整することで、いつでもトーンカーブの操作をやり直すことができる。
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2、「クイック選択ツール」で紫キャベツだけを鮮やかに

(1)画面左の「ツールボックス」の上から4番目、「クイック選択ツール」をクリック。
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(2)画面上部の「オプション」欄から、「選択範囲に追加」を選択し、ブラシのサイズを「30px」にする。
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(3)「背景レイヤー」を選択した状態で、画像の右奥の「紫のキャベツ」をクリックしてなぞる。Photoshopが自動判定して、クリックした場所と似通っている部分を選択する。
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(4)さらに広い範囲を選択したい場合は、そのあたりをもう一度クリックすれば、選択範囲が追加される。逆に選択しすぎた場合は、「option(alt)+左クリック」でその付近を「選択から外す」ことが可能。今回は「左下に広くなりすぎてしまった部分」を除外する。
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(5)選択範囲ができている状態で、「レイヤーウィンドウ」の下の方にある「新規グループを作成」をクリック。そのまますぐに「レイヤーマスクを追加」をクリックする。
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(6)レイヤーマスクのついたフォルダーが完成したら、「レイヤー」→「新規調整レイヤー」→「色相・彩度」とたどって、現れた「新規レイヤー」ウィンドウをそのまま「OK」。「属性」ウィンドウの「色相・彩度」を下図のように調整し、紫のキャベツに弱い色変換をかける。
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(7)「レイヤーウィンドウ」から「グループ2」フォルダの「レイヤーマスクサムネール」をダブルクリック。「属性」ウィンドウの「ぼかし」を「15px」にし、マスク画像のエッジを少しあいまいにすることでなじませる。
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3、「焦点領域」で選択した背景のボケをクールに仕上げる

(1)レイヤーウィンドウ上で「背景」レイヤーが選択された状態で、画面上部の「アプリケーションメニュー」から「選択範囲」→「焦点領域」とたどる。「焦点領域ウィンドウ」が開くと、自動でピントのぼけている部分がすでにマスクで覆われた状態。だが、このままではマスキングされている範囲が広すぎる。
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(2)「+の筆のマーク」が選択されていることを確認して、画像の選択したい部分を「左クリック+ドラッグ」していく。
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(3)納得のいくマスクが出来上がったら、「出力先」を「選択範囲」にして「OK」をクリック。その後、「選択範囲」→「選択範囲の反転」とたどる。
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(4)続いて「レイヤーウィンドウ」から「新規グループを作成」、「レイヤーマスクの追加」と進む。
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(5)「レイヤー」→「新規調整レイヤー」→「レンズフィルター」と進んで、最初の「新規レイヤー」ウィンドウをそのままOK。「フィルター寒色系(82)」を、「輝度を保持」した状態で「5%」かけたら、完成。
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「クイックマスク」でサラダ部分をざっくり。
「クイック選択ツール」で紫キャベツを素早く。
「焦点領域」で画像の背景ボケを自動で。
それぞれの箇所に合った方法を選ぶことで、簡単に選択範囲を作って個別に色を調整することができたと思います。

さらに詳しい解説は、Shuffle by COMMERCIAL PHOTO で連載中の「Photoshop 色調補正ゼミナール」(解説・写真:御園生大地)に掲載されています。

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Muneo Tochiya

1998年 9月 アドビ システムズ 株式会社に入社。マーケティング部に所属し、アドビのPhoto製品全般を担当。Photoshop のバージョン 5.5 から、Lightroomはベータから現行バージョンを担当。 「解りやすく、楽しく」をモットーに Photoshop 製品群の紹介をおこなう。