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フォトレタッチの極意7:「レベル補正」を使ったプロフェッショナルな色調補正

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明るさの調節をする機能はいろいろありますが、「レベル補正」はヒストグラムを見ながら正確な調整ができます。その使い方の基本を、フォトグラファー/レタッチャーの御園生大地さんが「Shuffle by COMMERCIAL PHOTO」に投稿した解説から抜粋して紹介します。

Before
After ※クリックで拡大

1、「レベル補正」の基本的な機能

(1)Photoshop画面上部のメニューバーから「イメージ」→「色調補正」→「レベル補正」とたどる (英数入力の状態で、「⌘ + L(Mac)」、もしくは「Ctrl + L(Win)」と押してもOK)。操作ウィンドウが表示される。

(2)主に扱うのは、「入力レベル:」の下の「黒い山のような絵」と、その下の「小さい三角のツマミ3つ」。向かって左側の黒いツマミは、画像の階調番号でいう「0」の位置、つまり一番暗い部分。そして、右側の白いツマミは一番明るい「255」の位置にツマミがある。真ん中のグレーのツマミの「1.00」は「真ん中」の意味(階調番号でいうと「127」の位置がデフォルト)。

(3)「小さい三角のツマミ3つ」は、左に動かすと画像が明るく、右に動かすと画像が暗くなる。これは3つのツマミとも共通。

 

 

2、白い三角のツマミを操作して適正な明るさにする

(1)「小さい三角のツマミ3つ」を1つずつ詳しく見ていく。調整する画像を開いて、Photoshop画面上部のメニューバーから「イメージ」→「色調補正」→「レベル補正」の手順で「レベル補正」コマンドを開く。

(2)右側の白い三角のツマミは、「この白いツマミが示した階調番号より明るいドットは全て真っ白(255)に」という操作を画像に加えることになる。下図は、「120」より明るい部分はすべて真っ白にするという操作をして(実行前)、「OK」をクリックして再度「レベル補正」コマンドを開き、実行後のヒストグラムを見たところ(実行後)。

(3)前の画像は保存せずに一度閉じて、もう一度調整前の画像を開く。「レベル補正」コマンドを開き、表示されたヒストグラムを丁寧に見ると、黒い山のグラフが向かって左に寄っていて、右側の明るい階調番号のドットがほぼない状態になっているのがわかる。これは、この写真が暗い階調番号のドット中心に構成されている→すなわち、暗い写真であることを意味している。

(4)光の当たっている白い花の一番明るい部分がデジタル画像の真っ白(階調番号255)になっていて、後は自然に暗くなるように補正したい。そこで、「レベル補正」ウインドウの「小さい三角のツマミ3つ」のうち、右側の白いツマミを左にスライドして、「ヒストグラム」の山の端あたりにピタリとつける。

(5)「OK」を押した後で、もう一度メニューバーから「イメージ」→「色調補正」→「レベル補正」の手順で「レベル補正」コマンドを開く。以前のヒストグラムと比較すると一目瞭然、ヒストグラムの黒い山の始点が、枠の端の255のところから始まるように補正された。

3、黒い三角のツマミを操作して適正な明るさにする

(1)左側の黒い三角のツマミは、基本的に先ほどの右側の白い三角のツマミの逆バージョン。従って、このツマミを動かすと「この黒いツマミが示した階調番号より暗いドットは全て真っ黒に」という操作を画像に加えることになる。

(2)前の画像は保存せずに一度閉じて、もう一度調整前の画像を開く。「レベル補正」コマンドを開き、表示されたヒストグラムを丁寧に見ると、山のグラフが向かって右に寄っていて、左側の暗い階調番号のドットがほぼない状態になっているのがわかる。これは、この写真が明るい階調番号のドット中心に構成されている→すなわち、明るい状態で写っていることを意味している。

(3)画像右下の黒い部分の一番暗い箇所がデジタル画像の真っ黒(階調番号0)になっていて、後は自然に明るくなるように補正したい。そこで、「レベル補正」ウインドウの「小さい三角のツマミ3つ」のうち、左側の黒いツマミを右にスライドして、「ヒストグラム」の山の端あたりにピタリとつける。

(4)「OK」を押した後で、もう一度メニューバーから「イメージ」→「色調補正」→「レベル補正」の手順で「レベル補正」コマンドを開く。以前のヒストグラムと比較すると、ヒストグラムの山の終点が、枠の端の0のところから始まっている。現地での肉眼で見た時の印象に近い写真になった。

4、白と黒両方の三角のツマミを操作して適正な明るさにする

(1)白い三角ツマミと黒い三角ツマミは、同時に使うこともよくある。例えば、ヒストグラムの黒山が中央付近に寄ってしまっている(左右に隙間がある)ような写真だ。

(2)そんな時は「小さい三角のツマミ3つ」のうち、白と黒の三角ツマミを、ヒストグラムの黒山の両端に合わせる。

(3)「一番明るい部分が255、一番暗い部分が0の画像」を正確に作ることができたのがわかる。

(4)最後に、真ん中のグレーのツマミを調整する。グレーのつまみを動かすことで、「ヒストグラムのここの部分を、階調番号の真ん中(127付近)に仕上げてほしい」という指定が加わる。絵柄的に、ニュートラル過ぎるよりはアンダー調のほうがカッコイイと判断して、真ん中のスライダーを右にスライド(暗くなる)。画面の中に真っ白の部分がないので、無理して「255」まで使わない方が良いと判断して、白いツマミもあまり左に寄せすぎないようにして、完成。

さらに詳しい解説は、Shuffle by COMMERCIAL PHOTO で連載中の「Photoshop 色調補正ゼミナール」(解説・写真:御園生大地)に掲載されています。素材のダウンロードもできますので、ぜひご覧ください!

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Muneo Tochiya

1998年 9月 アドビ システムズ 株式会社に入社。マーケティング部に所属し、アドビのPhoto製品全般を担当。Photoshop のバージョン 5.5 から、Lightroomはベータから現行バージョンを担当。 「解りやすく、楽しく」をモットーに Photoshop 製品群の紹介をおこなう。