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フォトレタッチの極意12:上級者も使える「シャドウ・ハイライト」

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「シャドウ・ハイライト」は、暗い部分だけ明るくしたい時、明るい部分だけ暗くしたい時に使います。一見単純に見えますが、プロにも使ってほしい優れた機能です。実は深いその操作方法を、フォトグラファー/レタッチャーの御園生大地さんが伝授。「Shuffle by COMMERCIAL PHOTO」に投稿した記事から抜粋してご紹介します。

 

Before
After(※クリックで拡大)

1、「詳細オプションを表示」をチェック

まずは操作の下準備から

調整する画像を開き、「ウインドウ」→「ヒストグラム」と進んで「ヒストグラムウインドウ」を表示。「ヒストグラムウインドウ」右上のプルダウンから「拡張表示」に切り換え、さらに「チャンネル」プルダウンから「RGB」を選ぶ。

シャドウ・ハイライトを表示

次に、「イメージ」→「色調補正」→「シャドウ・ハイライト」と進んで「シャドウ・ハイライトウインドウ」を表示。ウインドウの下の部分にある「詳細オプションを表示」にチェックを入れると、操作できるスライダーが増える。

2、「シャドウ」の操作

シャドウの「量」と「階調の幅」

「シャドウ」の1番上にある「量」は、右に動かすと「暗い部分だけ明るく」なる。2番めの「階調の幅」スライダーは、右に動かすとシャドウを明るくする操作の「影響が及ぶ範囲」が広くなる。

ちがいを確認

上記のちがいを確認するために「階調の幅」を「0%」にして「量」を「100%」にしてみると、ヒストグラム上では左側のわずかな部分だけが明るくなっていることがわかる。

そのまま「階調の幅」を「60%」にすると、「量」のスライダーはそのままでも、より明るい範囲にまで影響が及んでいることがわかる。

シャドウの「半径」

番めの「半径」スライダーは、明るくした「シャドウ部分」の「コントラストを整える」機能。画像をよく見て調整しないと、明るいフチがついたような、やや不自然な絵になることがある。慎重な調整が必要だ。

「シャドウ」調整後

3、「ハイライト」の操作

「ハイライト」の操作を理解するため、新たに画像を開き直し、「シャドウ」の「量」を「0%」にする。

ハイライトの「量」「階調の幅」「半径」

「ハイライト」の1番上にある「量」は、右に動かすと「明るい部分だけ暗く」なる。2番めの「階調の幅」スライダーは、右に動かすとハイライトの「量」スライダーの「影響が及ぶ範囲」が広くなる。3番めの「半径」スライダーは、暗くした「ハイライト部分」の「コントラストを整える」機能。「ハイライト」についている3つのスライダーは、「シャドウ」の3つのスライダーと、意味としては同じだ。

「ハイライト」調整後

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4、「調整」の操作

Before
After(※クリックで拡大)

「調整」の「カラー補正」スライダーは、「彩度(色の鮮やかさ)」をアップする。影響が及ぶ範囲は、「シャドウ」と「ハイライト」で調整を行なった範囲だけとなる。
調整する画像を開き、「イメージ」→「色調補正」→「シャドウ・ハイライト」と進んで「シャドウ・ハイライトウインドウ」を表示させる。

そして「シャドウ」の「量」を「80%」、「階調の幅」を「45%」、「半径」を「120px」にして、まずはあえて「階調」の「カラー補正」を「0」にする。

花の明るさはアップしたものの、このままでは色がくすんで見えるので、「階調」の「カラー補正」を「+30」にする。

「カラー補正」スライダーで足りなくなった彩度(色の鮮やかさ)をカバーすることができた。「中間調のコントラスト」スライダーは、文字通り「中間調」の「コントラスト」を調整したい時に使用する。「シャドウ・ハイライト」を使うと全体のコントラストが低下しがちなので、その場合にここで調整ができる。

Before
After(※クリックで拡大)

さらに詳しい解説は、Shuffle by COMMERCIAL PHOTO の「Photoshop 色調補正ゼミナール」(解説・写真:御園生大地)に掲載されています。

  AUTHOR

Muneo Tochiya

1998年 9月 アドビ システムズ 株式会社に入社。マーケティング部に所属し、アドビのPhoto製品全般を担当。Photoshop のバージョン 5.5 から、Lightroomはベータから現行バージョンを担当。

「解りやすく、楽しく」をモットーに Photoshop 製品群の紹介をおこなう。