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フォトレタッチの極意26:外光の入る室内に置かれたソファの色を変える

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色変換を行った後で「イメージした色になったものの、写真としては、なぜか不自然に見えてしまう」といった壁にぶつかることがあります。今回は、色変換の際に起こりがちな「不自然」ケースを取り上げて、その解決方法を紹介します。解説は、フォトグラファー/レタッチャーの御園生大地さん。「Shuffle by COMMERCIAL PHOTO」に投稿した記事から抜粋してお届けします。

 

Before
After

1、色見本に合わせて色変換する

(1)ふたつのソファのうち、手前のひとつだけを色見本のブラウンに色変換する。

まず手前のソファをパスで切り抜き、選択範囲に変換。選択範囲のエッジを「0.5px」ぼかしたら、「レイヤーウィンドウ上のフォルダ」に「マスク」として読み込ませる。

(2)描画色に「ブラウン」のパッチ色を読み込ませる。

(3)フォルダの中に「新規レイヤー」を作成、「塗りつぶしツール」で塗りつぶし、「レイヤー1」のブレンドモードを「カラー」にする。

(4)手前のソファがブラウンに変換されたが、どこか不自然。このままでは違和感がある。

2、違和感の原因を考える

(1)窓の外の景色から、この写真の日の天気を推測。空は写っていないが、ベランダの影の部分から「曇り」とわかる。晴れていると、建物の影はぼんやりせずに、くっきりとした影が出るので、影のボケ具合を見れば、光線状態がわかる。

(2)曇りの日は、太陽の光が雲で拡散された「間接光」が地上に届いている。そのため、ここに茶色のソファーがあったとしても、色パッチどおりの鮮やかさで写ることはなく、彩度が抑えられた状態に調整する必要がある。

(3)また、晴れた日に日光が当たっている場所に比べて、曇りの日の光は通常かなり青っぽくなる。色変換後も自然な見た目にするためには、茶色のソファに青みを加えればよいと判断する。

3、不自然に見えない色に微調整

(1)変換された茶色が濃すぎるので、「レイヤー1」の不透明度を「60%」程度にする。地の色が黒なので、彩度が抑えられる。

(2)ソファ上面の色味を青っぽくするため、トーンカーブで微調整する。「描画モード」を「カラー」にしたトーンカーブの調整レイヤーの、「ブルー」チャンネルと「レッド」チャンネルを図のように変更。ソファーの明部にブルーとシアンをプラスする。

(3)仕上げに「レイヤー1」のマスクに、不透明度を落とした黒いブラシで、まだ色が濃い部分だけ少し削る。最後に全体のバランスを見なおして「レイヤー1」の不透明度を「47%」まで下げて完成。

さらに詳しい解説は、Shuffle by COMMERCIAL PHOTO で連載中の「Photoshop 色調補正ゼミナール」(解説・写真:御園生大地)に掲載されています。

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  AUTHOR

Reiko Tanaka

アドビでPhoto及び Video製品を担当