After Effects CCのコントロール性能とパフォーマンス強化でデザインをさらに自在に #AfterEffects #IBC2018

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今秋リリースのAfter Effects CCは、アーティストの皆さんの支援をするため、クリエイティブのコントロール性能とパフォーマンスの向上をしました。After Effectsを使い始めたいと常に思いつつ、どこから着手してよいかわからなかった方にも、新しいホームパネルとラーンパネルで簡単に使い方をナビゲートします。

さらに高速で精密なアニメーション化と映像合成

モーションデザイナーの方々のフィードバックをいただいていると、柔軟性を備えたツールの重要性を強く認識しています。今年はじめにこの概念を具現化するために、パペットツールによる変形をいっそう自在に制御できるように、高度なパペットエンジンを発表しました。そして今秋は、アニメーション化にかつてない斬新な手法をもたらす新しい高度なピンとベンドピンを追加します。このピンを活用することによって、レイヤーのベンド、ツイスト、サイズ変更、ワープが行え、メッシュスカルプティングをかつてない高度に引き上げることができます。

ピンの位置、サイズ、回転の調整や奥行きを与えられるほか、自由に使用できるメッシュワープツールのとしても活用できます。この新機能は、より複雑なアニメーションを素早く制作することを可能にさせるのは当然のこと、単純に操作が楽しいツールでもあります。

アドビでは、多数の異なるソースからの素材を組み合わせる際に起こり得るワークフローのずれを取り除くことにも取り組んでいます。今まではAfter Effectsで3Dレイヤーを作成できるものの、3Dチャンネルエフェクトは、ほかのアプリケーションでレンダリングを行った場合にのみ正常に適用できました。3Dコンポジションは、いかなるソースの3Dコンテンツであっても自然に見せたいため、このたびネイティブの3Dレイヤーでデプスパスへのアクセスを可能にします。どのような従来型の3DまたはCINEMA 4Dレンダラーを使用した3Dコンポジションからも、Z深度のデータが読み取れます。単純に、3Dチャンネルエフェクト(デプスマット、フィールドのデプス、フォグ3D)を直接、3Dプリコンポジションに適用してくだい。あるいは、そのほかの目的には、3Dチャンネル抽出を用いて直接、デプスパスにアクセスします。さらに朗報として、3Dチャンネル抽出は、32ビット対応になりました。

新機能の中でも特にお気に入りの機能は、表面上では見えないJavaScript表現エンジンを開発したことです。同エンジンは、最新のフレームワークにもとづき構築しているため、あらゆる最新のコーディング技術を使用でき、速度が最高5倍に向上しています。また、エディター上の固定スペースフォントや自動サイズ変更など、リクエストが多く寄せられていたUI上の細部にも対応しました。既存の表現のほとんどには上位互換性があります(1999年の頃のようにコードを書きたい場合はレガシーエンジンも選択肢として残っています)。くわえて、選択したレイヤーで簡単なスイッチを用いて全ての表現を有効化または無効化したり、より明確なエラーメッセージを得たり、あるいは色彩表現において16進法の数値を使用してカラー設定をデータソースの明度と容易に合わせることができます。視覚的には、ほかの機能ほど派手ではないかもしれませんが、もっとも強力なアップデートの一つであることは間違いありません。

After EffectsとPremiere Pro CCの機能を相互に搭載

多くの方から、Premiere Proの時間を短縮できる機能、Responsive Design – Timeの搭載のリクエストを受けました。これは、グラフィックの長さを延長する際も、アニメーションの精密なタイミングを保持した領域を作成できる機能です。Responsive Design – Timeが、このたびAfter Effectsに搭載されたことにより、柔軟性もさらに向上します。出現や消失のフリーズを容易に設定したり、作業領域を使用して保護したいカスタム領域を選択したりしましょう。

各インスタンスでキーフレームを移動するわずらわしさなしに、コンポジションの長さを伸ばすことが可能になります。マスタープロパティとの相性も抜群です。コンポジションをモーショングラフィックステンプレートとして書き出し、Premiere Proの編集者に同様のコントロールを提供できます。アニメーションがオン・オフになるローワーサードなど、再活用ができるグラフィックスには、特に便利です。

一方、Premiere Proのユーザーの皆さんからも、After Effectsのデータ駆動型アニメーションのツールのリクエストを受けていました。今後は、スプレッドシート駆動型のインフォグラフィックテンプレートをデザインすることができ、編集者はデータの更新により、タイムリーにコンテンツをアップデートすることが可能となります。

くわえて、モーショングラフィックステンプレートにおけるオーサリング機能のさらなる向上の結果、編集可能なパラメーターをともなう、整理されたモーショングラフィックステンプレートを他の人に渡すことができます。パラメーターはグループ化され、カスタムヘッダーが付されている上、各コントロールセットを表示したり隠したりするためのドロップダウンメニューもあります。編集者がさまざまなフォントプロパティを変更できるようにすることも可能です。どのフォントプロパティにアクセスを許可するのかも決めることができます。(本機能は、After Effects、Premiere Proの双方のユーザーからのリクエストが多かったものです。)

また、After Effects CC、Premiere Pro CCともに、すばらしいカラー機能を新たに提供します。セレクティブカラーグレーディングを実現する革新的なLumetriカラーツールは、色相・色相、輝度・彩度といった強力なカーブ調整が可能です。このため、選択した色彩を、容易かつ正確に微調整することができます。さらに、異なる種類のディスプレイすべてにおいて最適な表示を担保するべく、Premiere ProとAfter Effectsの両方にディスプレイカラーマネジメントを搭載。rec709、P3、rec2020の色域のディスプレイを自動的に検知し、視聴に最適な色空間を適用します。

スピードの向上

ユーザーの皆様に、作業がより早くなったと感じてもらえいよう、パフォーマンスの最適化にも注力しました。

ほかにも、Mochaのバンドルに替え、新たなGPUアクセラレーションによるMochaプラグインを採用します。Mocha AEは、シンプルになったインターフェースと高解像度ディスプレイ向けのRetina/high-DPIサポートにより、さらに素早く、正確な表面のトラッキングがAfter Effects上で出来ます。

さらに9つのエフェクトにGPUアクセラレーションを適用しました。カラーバランス(HLS)、カーブ、塗り、露出、ノイズ、トライトーンとマット設定です。波形ワープとミディアンは現在、マルチスレッド化され、CPU上でいっそう高速に動作しています。

各種のフォーマット対応の向上により、ハードウェアアクセラレーションによってデコードされたH.264およびHEVCの作業もMac版でさらに早く行えます。HAPコーデックでエンコードされたファイルの取り込みも可能です。さらに、VRに対応したエフェクトでVR180のイマーシブなコンテンツを新たにサポートしているため、180度、360度のいずれの素材も扱えます。完成した動画は、Google VR180形式での書き出しができ、YouTubeやほかのプラットフォームで見ることができます。

次期リリースでは、チームプロジェクトへのグループ単位の招待、HMDでの平面の動画のプレビューが可能なシアターモードなど、多数の魅力的な特長が加わります。皆さんと共有できるのを待ちきれません。

会話に参加しましょう

アップデートした機能などについてご質問がある場合、After Effects Forum にアクセスしてください。機能のリクエストやバグの報告は、こちらのページ(英語)からお送りください。

参考リンク


この記事は2018/9/12にポストされたDesign with More Control and Performance Improvements in After Effects CCを抄訳したものです。

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  AUTHOR

Reiko Tanaka

アドビでPhoto及び Video製品を担当