Blog Post:連載企画「堀潤が考える『デジタル変革』とは?」。このシリーズでは全3回にわたり、元NHKアナウンサーであり、現在はジャーナリストとして多方面で活躍されている堀潤さんと、ビジネストレンドとして注目されている「デジタル変革」について考えます。第1回目のテーマは「デジタルでビジネスや社会はどう変わるのか」。これからのデジタル時代で生き残るために、社会に求められる働き方変革はどうあるべきなのかを語っています。
第2回目はこちら:【第2回】堀潤が考える「デジタル変革」とは?世界の先進企業に学ぶデジタル変革の実際 第3回目はこちら:【第3回】堀潤が考える「デジタル変革」とは?Adobe Signがお客様にもたらす価値
 

「創造的破壊」の時代を生き残るため、企業と人に求められる協業と働き方変革

もはや消費者だけではいられない 誰もが生産者側に回れることが大切

アドビ 堀さんはジャーナリストとしてのお立場から、現在の「デジタル化」という時代の潮流をどのように捉えられていますか? 堀 デジタル化の一番良いところは、時間と物理的な距離の概念を大きく覆したことにあると思っています。例えば金融の世界では、0コンマ何秒のオーダーで地球の裏側の金融市場と取引を行っています。情報も同じで、世界中のどこにいてもリアルタイムにファクトを共有できます。これはとても魅力的なことで、誰もが世界中の知見を集められるようになったことを意味しています。 アドビ 確かにフラット化、いわゆる情報格差をなくす上でデジタルが果たしている役割は大きいですよね。いまはほとんどの人がSNSのアカウントを持っていますし、誰もがジャーナリストになれる可能性を持っています。 一方でタクシー業界を激変させたUberのように、誰もがデジタルデバイスを持ち、ネットワークにつながる環境を上手に利用して、ビジネスを変えていく、いわゆる「創造的破壊」を行う企業も現れてきました。 堀 私の好きな言葉の1 つですが、米MIT(マサチューセッツ工科大学)のメディアラボには「未来を予測する最良の術は、自ら作り出すことだ」というメッセージがあります。これが示唆するものは何か⸺ 。私たちは “消費者”になることには慣れていますが、 “生産者”の側に回るためには高いハードルがありました。これまではそれで良かったわけですが、資本主義がここまで成熟したなかで世界経済が次のステージに進んでいくためには、これまでにない新たな価値を生み出していかなければなりません。そうなると特定の人だけが生産を担っていたのではだめで、誰もが生産者になる必要があります。Uberをはじめとする、いわゆるシェアリングエコノミーは、そうした時代に台頭してきた象徴的な動きではないかと捉えています。 堀潤

イノベーションは“無”からは生まれない 創造的破壊の根底にあるのは「協業」

アドビ 創造的破壊の波に乗り遅れると、収益性の差が26%に広がる。あるいは10年後には40%の企業のビジネスが持続不可能になるといった調査結果があります。その意味で、伝統的な企業にとって創造的破壊は脅威となっているわけですが、堀さんが考える「創造的破壊」についてお聞かせいただけますか? 堀 “破壊”というと、いまあるものを無きものにしてしまうイメージがありますが、私としては創造的破壊の根底として大切なのは”協業”という思いを持っています。イノベーションは何もないところから生まれるものではなく、過去何十年にわたって積み上げてきた基礎研究が、ある日を境に新たな技術やサービスとして変化を遂げた結果なのです。したがって、上の世代の方々が築いてきた成果はリスペクトすべきですし、活用できる資産はどんどん活用して発展を目指すのが合理的ではないでしょうか。それが私の考える “協業” のイメージであり、伝統的な企業にもイノベーションを起こして新たなビジネスチャンスを掴むことができると考えています。  

「 書類」から変えていくことで誰もが自由に活躍できる働き方を実現

アドビ 堀さんのおっしゃるような “協業”を、どうすれば日本の中でもっと活発に起こすことができるのでしょうか? 堀 これまでの日本は世代間の対話、あるいは伝統的な企業とベンチャー企業の対話といった機会が少なかったと思います。その意味では創造的破壊でまず取り組まなければならないのは、目に見えないヒエラルキーや組織の悪しき慣習、しがらみといったものを破壊することかもしれません。 わかりやすく言えば、誰もが自分らしさを発揮できる働き方への変革です。私自身もそうでしたが、会社という組織の中では立場上、こう振る舞わないといけない、こんなことは大きな声では言えないなど、手足を縛られることが少なくありません。 アドビ 実はアドビも、働き方に対して同じような問題意識を持っています。モバイルデバイスがあれば、ネットにさえつながれば、誰もがもっと自由に活躍できる働き方を実現できると考えています。 その一環として注力していることの1つが、さまざまなビジネスプロセスで欠かすことのできない「書類」をデジタル化して、生産性の向上を図ることなのです。  なるほど。私自身もジャーナリストという仕事柄、四六時中デスクに座って仕事をしているわけではないので、そこは大いに共感できる部分があります。あらゆるビジネスプロセスがデジタルの世界で完結できるようになれば、一人ひとりがアイデアをより機動的に生かして仲間や支援者を得たり、事業化のための原資も集めたり、協業をベースとした多様な働き方を社会全体として後押しできるのではないでしょうか。
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August 16, 2017 /

【第1回】堀潤が考える「デジタル変革」とは?デジタルでビジネスや社会はどう変わる!?

連載企画「堀潤が考える『デジタル変革』とは?」。このシリーズでは全3回にわたり、元NHKアナウンサーであり、現在はジャーナリストとして多方面で活躍されている堀潤さんと、ビジネストレンドとして注目されている「デジタル変革」について考えます。第1回目のテーマは「デジタルでビジネスや社会はどう変わるのか」。これからのデジタル時代で生き残るために、社会に求められる働き方変革はどうあるべきなのかを語っています。

第2回目はこちら:【第2回】堀潤が考える「デジタル変革」とは?世界の先進企業に学ぶデジタル変革の実際
第3回目はこちら:【第3回】堀潤が考える「デジタル変革」とは?Adobe Signがお客様にもたらす価値

 

「創造的破壊」の時代を生き残るため、企業と人に求められる協業と働き方変革

もはや消費者だけではいられない 誰もが生産者側に回れることが大切

アドビ 堀さんはジャーナリストとしてのお立場から、現在の「デジタル化」という時代の潮流をどのように捉えられていますか?

堀 デジタル化の一番良いところは、時間と物理的な距離の概念を大きく覆したことにあると思っています。例えば金融の世界では、0コンマ何秒のオーダーで地球の裏側の金融市場と取引を行っています。情報も同じで、世界中のどこにいてもリアルタイムにファクトを共有できます。これはとても魅力的なことで、誰もが世界中の知見を集められるようになったことを意味しています。

アドビ 確かにフラット化、いわゆる情報格差をなくす上でデジタルが果たしている役割は大きいですよね。いまはほとんどの人がSNSのアカウントを持っていますし、誰もがジャーナリストになれる可能性を持っています。

一方でタクシー業界を激変させたUberのように、誰もがデジタルデバイスを持ち、ネットワークにつながる環境を上手に利用して、ビジネスを変えていく、いわゆる「創造的破壊」を行う企業も現れてきました。

堀 私の好きな言葉の1 つですが、米MIT(マサチューセッツ工科大学)のメディアラボには「未来を予測する最良の術は、自ら作り出すことだ」というメッセージがあります。これが示唆するものは何か⸺ 。私たちは “消費者”になることには慣れていますが、 “生産者”の側に回るためには高いハードルがありました。これまではそれで良かったわけですが、資本主義がここまで成熟したなかで世界経済が次のステージに進んでいくためには、これまでにない新たな価値を生み出していかなければなりません。そうなると特定の人だけが生産を担っていたのではだめで、誰もが生産者になる必要があります。Uberをはじめとする、いわゆるシェアリングエコノミーは、そうした時代に台頭してきた象徴的な動きではないかと捉えています。

堀潤

イノベーションは“無”からは生まれない 創造的破壊の根底にあるのは「協業」

アドビ 創造的破壊の波に乗り遅れると、収益性の差が26%に広がる。あるいは10年後には40%の企業のビジネスが持続不可能になるといった調査結果があります。その意味で、伝統的な企業にとって創造的破壊は脅威となっているわけですが、堀さんが考える「創造的破壊」についてお聞かせいただけますか?

堀 “破壊”というと、いまあるものを無きものにしてしまうイメージがありますが、私としては創造的破壊の根底として大切なのは”協業”という思いを持っています。イノベーションは何もないところから生まれるものではなく、過去何十年にわたって積み上げてきた基礎研究が、ある日を境に新たな技術やサービスとして変化を遂げた結果なのです。したがって、上の世代の方々が築いてきた成果はリスペクトすべきですし、活用できる資産はどんどん活用して発展を目指すのが合理的ではないでしょうか。それが私の考える “協業” のイメージであり、伝統的な企業にもイノベーションを起こして新たなビジネスチャンスを掴むことができると考えています。

 

「 書類」から変えていくことで誰もが自由に活躍できる働き方を実現

アドビ 堀さんのおっしゃるような “協業”を、どうすれば日本の中でもっと活発に起こすことができるのでしょうか?

堀 これまでの日本は世代間の対話、あるいは伝統的な企業とベンチャー企業の対話といった機会が少なかったと思います。その意味では創造的破壊でまず取り組まなければならないのは、目に見えないヒエラルキーや組織の悪しき慣習、しがらみといったものを破壊することかもしれません。

わかりやすく言えば、誰もが自分らしさを発揮できる働き方への変革です。私自身もそうでしたが、会社という組織の中では立場上、こう振る舞わないといけない、こんなことは大きな声では言えないなど、手足を縛られることが少なくありません。

アドビ 実はアドビも、働き方に対して同じような問題意識を持っています。モバイルデバイスがあれば、ネットにさえつながれば、誰もがもっと自由に活躍できる働き方を実現できると考えています。
その一環として注力していることの1つが、さまざまなビジネスプロセスで欠かすことのできない「書類」をデジタル化して、生産性の向上を図ることなのです。

 なるほど。私自身もジャーナリストという仕事柄、四六時中デスクに座って仕事をしているわけではないので、そこは大いに共感できる部分があります。あらゆるビジネスプロセスがデジタルの世界で完結できるようになれば、一人ひとりがアイデアをより機動的に生かして仲間や支援者を得たり、事業化のための原資も集めたり、協業をベースとした多様な働き方を社会全体として後押しできるのではないでしょうか。

第2回目はこちら:【第2回】堀潤が考える「デジタル変革」とは?世界の先進企業に学ぶデジタル変革の実際
第3回目はこちら:【第3回】堀潤が考える「デジタル変革」とは?Adobe Signがお客様にもたらす価値

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