Goto Aki が教える、売れる風景写真を撮る基本 #1 – 「光」の重要性 #AdobeStock

Adobe Stock Creative Cloud Photo

はじめまして。写真家のGOTO AKIです。1993年の世界一周の旅から現在まで55カ国を旅し、海外の絶景、文化など心に刻まれた感動を写真におさめてきました。今は、日本の風景をモチーフに地球的な時間の流れをテーマとした作品を写真集や個展で発表しています。写真教室や大学での授業など、より多くの方々に写真の魅力を伝えるための活動にも力を入れています。

このブログでは、「ストックフォトとして売れる風景写真とは何か?」をテーマに、みなさんがAdobe Stock用の素材撮影に役立つような考え方と基礎的な知識を作品例とともにお伝えしていきたいと思います。

1 ストックフォトの風景写真について

ストックフォトにおける風景写真とは何でしょう?

みなさんは購入する方がどんな職種の方々かイメージして撮っていますか?

写真を素材として使うのはデザイナー、編集者、アートディレクターなど、いわゆるクリエイティブ業界の人や企業の制作担当部署、大小様々なショップのオーナーさんなどです。

彼ら、彼女らの先にいるお客さんへ向けて、WEBやパンフレットなどを制作する時に利用される風景写真は、大まかにわけて2種類あります。

一つは、地名などすぐに言葉に変換できる、わかりやすい写真で、なおかつ用途に合ったもの。情報を伝えるための写真と言ってもいいかもしれません。旅行代理店のwebサイトで使うような観光地の写真などがわかりやすい例でしょうか。

©︎Copyright2018 GOTO AKI All Rights Reserved.

もう一つは、イメージの写真。見る人の感情や感覚に訴える作品で、気持ちいい、静かな、幻想的な、温かいなど、具体的な被写体ではなく感情や心に寄り添った写真群です。写真はシンプルな分、配色、ぼけ、コピースペースや光、造形などを意識して撮ることで、クリエイターの素材として有効な写真となります。ストックにおける風景写真は、美しいのはもちろんのことですが、検索されて選ばれ、使われるものですので、素材という意識を持って撮影することが前提となってきます。

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2 風景写真のいい写真、そうでない写真の差が出るポイントってなんでしょう?

デジタル一眼レフが、一般ユーザーに浸透し始めたのは15年ぐらい前。今ではいわゆる「綺麗な」写真は誰でも撮れる時代になりました。

では、その一歩先にある、何かしらの感動を呼び起こすような心を揺さぶる写真となるとどうでしょう。

みなさんの中に、せっかく風光明媚な場所へ行って撮影したのに、写真に撮ると「あれ?こんなに綺麗な場所なのに写真にするとつまらない・・・。」といったようなギャップを感じた経験をお持ちの方もいらっしゃると思います。

感動したはずなのに、肝心の感動が写っていない。綺麗な写真なんだけど、心が揺さぶられない。有名な場所をAdobe Stockにアップしているのに全然売れない・・・。これには原因があるのです。

3 光を意識しよう

いわゆる絶景地、撮影ポイントの情報などはネットに情報が溢れ、その気になれば誰でもアクセスできます。ただそこへ行ってシャッターを切ると、場所を説明するような写真は撮れるけど、どこかで見たことがあるような凡庸な写真に陥りがち。場所だけに意識が向かうと、他の方の作品と差をつけるのは難しく販売に結びつきにくいのが現実です。

そもそも写真って何でしょう?

肉眼では立体的に認識される風景ですが、写真では平面に置き換えられます。目で見た風景=写真の風景にはならないため、目で見た美しさと写真に撮影した時のギャップがうまれます。

感動を写真に写すためのポイントの一つが「光」の認識です。

天候が安定していて、雲の動きや光の変化が穏やかな時は、慌ててシャッターを切らずに少しの間、みなさんの目の前の風景を観察してみてください。目の前にあるのは有名な山ですか?ビーチですか?

オススメしたいのは、いったんそういった有名な撮影スポットの名前を忘れること。そこにはどんな光があるか観察してみましょう。天気が晴れていたら、その光は順光・逆光・斜光(サイド光) のどれでしょう? 曇りなら、光が拡散し、フラットでコントラストの低い光線状態になっていることが意識できるでしょうか?

順光は、カメラの後ろから光が来るので、被写体の色彩や形がはっきり写ります。一方で陰影の少ない平面的な描写になりやすいという特徴があります。ストックフォトでは「情報を伝えるための写真」を撮りたいときに有効な光です。

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逆光は、被写体の後ろから光が来るので、レンズに向かって光が入ります。そのため被写体が露出不足で暗く写りやすいため、そのまま被写体をシルエットとして描写すると印象的な写真に仕上がります。逆光で被写体をあかるくみせるためには、露出をプラス補正すると被写体の表情が明るく写ります。感情に訴える写真が撮りやすいのも逆光撮影の特徴ですね。

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斜光(サイド光)は、文字通り斜め・横からの光ですので、被写体に陰影がつき、立体的に表現できるという特徴があります。

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光とその特徴を意識すれば、撮影地そのものの魅力に光の要素が加わり、より印象的な作品が撮りやすくなるでしょう。

4 基本的な撮影小物を使って

写真はカメラとレンズ、撮影小物などを使って撮る表現です。この時に役立つ撮影小物はC-PL(円偏光)フィルター。水面の反射を減らして水中をしっかり描写したり、葉の表面の有害光を除去して植物の色を表現したり、色彩とコントラストを強調する効果があります。おすすめは効果のコントロールがしやすいC-PL(円偏光)フィルターです。レンズは逆光に強いコーティングが施されているレンズを使えば、ゴーストやフレアーの発生を減らすことができます。レンズに入る有害光はフードの使用でも減らすことができるので、基本的なことをしっかり実践することも質の高い写真への第一歩となります。

フィルタあり
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5 第一回のまとめ

連載第一回目の記事はいかがでしたでしょうか。今回のポイントはみなさんが撮影する風景写真を素材として考えようというお話と、光を意識してより質の高い写真を撮ろうというお話でした。次回はもう少しゆったりと「時間」を軸にお伝えしたいと思います。どうぞお楽しみに。

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POSTED ON 2018.07.20

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