鈴木心の写真道場 by. 鈴木心写真館/第二回「照明を使うための3つの要素」#AdobeStock

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数多くの企業広告、雑誌写真の世界で活躍してきた写真家・鈴木心。2011年以降、16,000名以上の方の記念写真を撮影する「鈴木心写真館」を主宰し、企画、撮影、ブランディングから共育まで、写真を軸に幅広く活動中です。

本連載では、鈴木自身の経験と鈴木心写真館でのワークショップをもとに、Adobe Stockでより多くの方が良い作品を販売するヒントとなる、「良い写真」を撮るための基礎をレクチャーしていきます。

第二回は、照明を使うための「3つの要素」に迫ります。

自然光を読む

自然光を読めるようになること。太陽の光は照明をマスターする上で最も贅沢なリファレンス。

「人工光は太陽光の変わり身であり、発想の源となっています。この目の前にある最良のヒントをしっかり吸い上げられる『眼』を持つことが重要です」

今回はシンプルに、照明の距離や角度がどういった影響を与えるのかということについて、自然光を基準に考えていきましょう。

易く、安く。

「アイランプ。岩崎電気株式会社製、500ワットのフラット型。少し大きな電球です。私たちが慣れ親しんだ、日常的な光源。使い易く上質、値段も優しい」

黒いアルミホイルを巻きつけたゲージという骨組みを被せていますが、これによって撮影環境への光の拡散を防ぎ、光源の変化を正確に認識することができます。

芯を刺す

被写体の立ち位置から見て、ライトの形状が正円に見えること。「芯が刺さっている」状態。この芯を中心とし、外に向かっていくカーブが階調を生み出します。

「芯が被写体から少しでも逸れているとすると、芯(もっとも強い部分)が逸れてからの階調だけを得ている状態。それではライト本来の階調を得られているとはいえないので、まず芯を刺せるようになること」——これが、ライトのポテンシャルを知る方法です。

照明の使うために重要な3つの要素

この芯を用いてどう照明を組み立てていくかを考える際、重要な要素は「大きさ」「距離」「角度」の3つです。

照明の「大きさ」が変わると、「階調」が変わる。
照明の「距離」が変わると、「(影の出方の)強さ」が変わる。
照明の「角度」が変わると、「方向」が変わる。

小さなライトは、快晴の太陽光。光源が小さい、芯だけの光なので影がハッキリ出ます。

一方、大きなライトは曇りの日の光。その面の分だけ階調が生まれ、影は緩やかです。

ですが、小さなライトの場合でも被写体の近くへ持っていけば、被写体に接する面積が大きくなり、大きなライトを被写体から遠くに離せば小さい光源となります。

順序がある

このように、「大きさ」と「距離」は相関する因子です。

「大きさ」は光源の太陽に対して、それを遮る雲や反射する天空のように、純粋な照明自体の大きさのこと。まずは照明の光源を拡散するディフューザーやリフレクターなどの性格を決定します。

その次に「距離」を設定し、影の強弱や角度を操作するという順序立てで考えると、照明の機能を頭で組み立て、操作しやすくなります。

「芯を制御することは、影を制御すること。『物語』というのは、影でできている」

静止画が明るさの順番に「物語る」ために「影」が重要な役割を持ち、それを制御するために必要なのが、今回お話しした「芯」を制御することなのです。

さて、次回は、アイランプを使った実践編。直射日光の下で撮影した写真を読み解き、照明によって日光を再現していく実践編へ突入です!

より詳しく知りたい方には

写真家・鈴木心をより詳しく知りたい方には、12年に渡る鈴木心の仕事撮影の中から撮影における照明の記録、現場写真、意図、完成写真を厳選してまとめた「撮影ノート」を。自然光からクリップオン、“同じセッティングは二度としない”をモットーとしてきた鈴木のあらゆる手法を網羅しています。被写体との対談や歴代アシスタントが語る鈴木心についても収録。写真を撮る人も撮らない人も、写真の向こう側が見えてくる本です。

(文:末松早貴 写真:高木亜麗/ともに鈴木心写真館

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POSTED ON 2018.07.27

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