おススメのプレミアムコントリビューター 写真家 津藤秀雄氏 #AdobeStock

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ストーリー性があり表現力の高い作品を、世界中のクリエイターから集めた「プレミアムコレクション」をご存知ですか?Adobe Stockのキュレーションチームが、優れたクリエイターの作品からセレクトしたもので、広告代理店や出版社の方に広くご利用いただいています。有数なフォトエージェンシー、クリエイティブコミュニティーからの作品もこの中に含まれます。

このブログでは、日本からプレミアムコレクションにご協力いただいている津藤秀雄さんにフォーカスします。被写体の生き様や、場の空気感を色濃く伝える氏のポートレイトは、長年に渡って写真家として培ってきた感性の結晶です。この味わいは、あらゆる現場をくぐり抜けてきたベテランの引き出しがあってこそ。これまでのキャリアから、こだわりのポイントについてお伺いしました。

■将来の仕事は、写真家以外に考えられなかった。

Q:写真を志したきっかけを教えていただけますか。

 津藤(以下T:高校と大学で所属していた写真部での活動がきっかけです。写真好きだった父のコンパクトカメラを持ち出して、日常をテーマに風景など身近なもののスナップを撮っていました。当時はフィルムカメラの時代ですから、撮影したら暗室で現像します。赤い光に照らされる中で、印画紙に像がジワりと浮き上がってくる瞬間が大好きでした。その感動をいつまでも味わっていたくて、一生の仕事として写真家を選んだのです。

最初は、東京のスタジオに就職。ポートレイト撮影の楽しさに気づいたのは、この頃です。ここで1年ほど働いた後に、プロの写真家のアシスタントになりました。クライアントやモデルとの接し方、スタジオ外での撮影のコツ、写真への姿勢など、プロとしての振る舞い方を学んだのがこの頃です。

Q:独立を意識したのはいつ頃でしょうか?

T故郷である仙台に戻ってからです。仙台ではスタジオと制作会社で合計9年働き、35歳のとき「field」を設立しました。当時つき合いのあった会社から「そろそろどうか」と言われたのがきっかけです。あまり景気の良くない時期で不安もありましたが、その言葉に背中を押されて独立へと踏み切りました。

■フレームの外側にまで広がりのある写真を。

Q:撮影のときに意識していることはありますか。

Tその場の空気や匂いを感じられる写真、フレームの外側にある情景を思い起こさせるような写真を撮ろうと意識しています。たとえば写っている人物の目線が画角の外を向いていれば「その先に誰かがいるのだな」と想像しますよね? このテクニックを活用して、思い起こさせたいシーンを設定した上で撮影することもあります。それがこの一枚(写真下)。農作業が終わって休憩をしているお母さんたちが「田んぼの向こう側にお父さんを見つけて呼びかけている」というシーン設定で撮影しました。

人物の表情や心情を写すことも心がけています。そのために、人々の日常をテーマにした写真を撮る際には、被写体の人となりがわかるよう普段着で撮影に臨んでもらいます。

どのような撮影にもいえることですが、誠実に、謙虚に、真摯に、被写体と向き合うことが、自分のベースになっています。

Q:撮影する側の態度が、写される人の態度にも影響するのでしょうか。

T:そうですね。ただ真摯に向き合うと言っても、堅苦しい雰囲気にはならないように気をつけています。「こういう表情でお願いします」とリクエストしたとしても、なかなかそれに応えられる人はいません。そこで大切になるのは、和やかな雰囲気を作り、リラックスしていただくこと。私の仕事は、お話をしているときなどのちょっとした瞬間に、その方の表情を切り取ることだと思っています。「撮っている」というよりも「撮らせてもらっている」という感覚。だからこそ雑談していていも、常に指はシャッターボタンにあります。ほんの一瞬、チラリと見せてくれる素敵な表情を逃さないためです。

Q:津藤さんの写真に見られる独特なトーンは、どのように作られるのでしょう。

Tこれは、かつて使っていたフィルムのトーンを再現したものです。今はデジタルカメラを使っていますが、その場の雰囲気や光の具合から、「あのフィルムを使ったら、こんな色になるかな」と、できあがりの色合いを想像しながら撮影しています。

デジタルカメラにフィルムカメラのレンズを装着しているのも、フィルムの質感に近づけるための工夫です。オートフォーカスも絞りもマニュアルですが、仕上がりの差は歴然。気に入っている手法のひとつです。

■良い写真を撮るための運は、自分で引き出すもの。

Q:モデルではない市井の人々が被写体となると、撮影の許諾を取るのも難しくありませんか。

Tそうかもしれません。この写真(以下参照)の酪農家さんは、「仕事をしている人を撮影したい」と、知り合いに頼み込んで紹介してもらいました。そんな苦労の甲斐もあって、とても珍しいシチュエーションで撮影できました。たまたまこの日は良く晴れて、「今日は地面が乾いているので放牧しますね」と酪農家さんが判断してくれたから撮れた一枚です。ここには、これから一年を通して伺う予定なので、四季それぞれの表情をカメラに収められることを今から楽しみにしています。

 

Q:酪農家さんも牛もカメラの方を向いています。絶好のシャッターチャンスでしたね。

Tいつも最高のシャッターチャンスを狙っています。良い写真を撮るための運は、自分で引き出すものです。そのために必須なのが徹底した下準備。これまでに培ってきた技術を土台に、最高の瞬間を捉えていきたいですね。

この酪農家さんの写真をはじめ、私が「仕事をしている人々」をテーマに撮影するのは、一人ひとりの思いや経験を、写真という形でアーカイブしていきたいからです。同じ思いから立ち上げたのが「津藤写真館」です。これは依頼主を希望の場所で撮影した写真を額装してお届けするサービス。私が切り取った一瞬が、ときを超えて飾っていただける一枚になったら嬉しいですね。

■学生時代のように、あらためて写真を撮ることが楽しくなった。

Q:ストックフォトを手がけていて良かったことはありますか。

T何より大きいのは、自分が撮りたいと思って撮った写真を、発表できる場が得られたことです。おかげで「撮りたい」というモチベーションが、グンと高まりました。アドビの担当の方から「こういった方向性で撮りませんか」といったフィードバックをいただけるのも嬉しい。本当にいいことづくめです。

 Q:自由に撮った写真が、そのまま作品になるのは嬉しいですね。

Tこれから撮っていきたいと考えていた方向性と、Adobe Stockで求められている作品の方向性が一致していたおかげです。ストックフォトでなら撮りたい対象とじっくり向き合えます。ここでなら自分がいいと思った表現を、自分がいいと思った方法で形にして、そのまま発表できます。フィルムテイストを出すためにオールドレンズを使ったり、黒を締めず浅くできるのも、この自由があってこそです。

今はまるで写真部にいたときのような気分です。日常の光景を逃がさないようにカメラを毎日持ち歩き「いいな」と思ったら、ここぞとばかりにシャッターを切る。ここ最近、改めて写真を撮ることを心から楽しんでいます。


いかがでしたか?弊社のクレジットパックをご利用いただくと、今回ご紹介したすばらしい作品をお得にご利用頂けます。Adobe Stockでぜひプレミアムコレクションをご利用ください。また、プレミアムアセットに以外にも、お求めやすい「通常アセット」も豊富にご用意しています。現在、通常アセットが毎月10枚利用いただける年間サブスクリプションが1ヵ月無料となるキャンペーンを引き続き継続中です。

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写真家 – 津藤秀雄

1962年宮城県生まれ、84年六本木アートセンター入社、翌年フリーカメラマンのアシスタントとして活動。帰仙後FIELDを設立し、現在に至る。東北電力・NTTドコモ・JR東日本・AC(日本広告機構)・ピーチジョン・森トラストなどの広告写真を手がける。1999年スペシャルオリンピックス、オフィシャルカメラマンとしてノースカロライナへ。2011年にアートプロジェクト「八戸レビュウ」が、グッドデザイン賞を受賞、2012年の三陸のプロジェクト「浜のミサンガ 環」がACCブロンズを受賞。

*ヘッダーイメージ:hideo tsuto / Adobe Stock

POSTED ON 2019.03.5