Adobe Stockの2020年クリエイティブトレンド:期待への挑戦 #AdobeStock

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毎年Adobe Stockチームは、アドビ製品のユーザー、インフルエンサー、検索キーワード、研究レポート、世界のニュース、最新のアート、ファッションのランウェイから得たメッセージやデータを注意深く読み解き、この先一年、クリエイティブがどの方向に進んでいくかの考察を行っています。

2020年はさらに踏み込み、4つの「ビジュアルトレンド」だけでなく、それに伴う「モーショントレンド」や「デザイントレンド」にも言及していきます。

アドビファミリーの一員として、クリエイティブの領域が、様々な視点や、メディア、制作スキルなど、多岐にわたることを理解しています。だからこそ、写真、イラスト、ベクターからモーショングラフィックス、映像、グラフィックデザイン、3D レンダリングや没入感あふれるバーチャルリアリティーまで、今年のトレンドについて皆さんと一緒に語れることをとても楽しみにしています。

主にインターネット・カルチャーのおかげで、文化が国境を越えて広がっていく中、より洗練されたビジュアルを操り、理解する力が必要となってきています。特にクリエイティブを作りだすスキルセットは、アイデアを思い通りに表現するためのアプリケーションの出現に応じ、日々高いものが求められていきます。

消費者にとって、ブランドは、絶えず変わり続ける美しさの基準についていくことを期待しています。また、トレンドはどこからともなく生じるものではなく、オンラインで醸成された多くのコメントやマイクロカルチャーと結びついています。そして、多くの産業にとって、その活動が単なるトレンドだけではなく、より大きな文化、経済、社会的運動に深くつながることも求められています。

こういった流れをご紹介することが、皆さまが一歩先を走り続け、今後のキャンペーンを計画する際や、いずれ訪れるであろう大きなプロジェクトの着想となれば幸いです。それでは、2020年の4つのビジュアルトレンドを見ていきましょう。

2020年のビジュアルトレンド

All Ages Welcome : 世代を超えたつながり

Marc Bordons / Stocksy United / Adobe Stock

あらゆる年齢の人との関係を保つことが、これからの社会の新しい常識になります。世界保健機関によると、2020 年までに、60 歳以上の人の数が 5 歳未満の子供の数を上回ります。健康寿命が延び、様々な人たちが世代を超えて共感し合える世の中になりつつあるため、シニア層は単にアクティブであるだけでなく、社会で引き続き活躍する存在になります。年齢は、ただの数の話に過ぎないのです。

ストックフォトでも、ごく最近まで、年配の方々は「助けが必要」で「動きがゆっくり」な人物として描かれてきましたが、もはやそうではありません。私たちが年齢を重ね、洗練され、経済的に安定すればするほど、これまでには想像しなかった方法で世界を探索し、体感するようになっていくのです。

若者中心(18 〜 35 歳)から幅広い年齢のオーディエンスに、広告のターゲットが拡大することは、金融や銀行から 旅行、ヘルスケア、スポーツまで、多くの産業で見られるトレンドです。これらの業界は、シニアが自分たちに関係する顧客であることと同時に、彼らが個性的で活気に満ちあふれた人々であると認識し、そういった姿を描くことの重要性を認識し始めています。

シニアの活気溢れるライフスタイルを捉えたビジュアルは、ブランドがクリエイティブを通じて伝えたい物語を紡ぎます。これまで幅広い年齢層をターゲットにしてこなかった業界、たとえば、ファッション美容そしてウェルネスなどが、シニア層にも様々な経験を持った活力あふれる人たちが大勢いることに目を向け始めたことに、我々は今後の可能性を感じています。

Express Yourself :ありのままの感情表現

左:TONL / Adobe Stock 右:Sarah Alice Rabbit / Adobe Stock

ソーシャルメディアのおかげで、人々は自分の感情を表現することに対して、これまで以上にオープンになってきました。そのため、ありのままの感情を共有したいというニーズが主流になっています。

そして、多くの消費者が熱心に自身の本音をソーシャル上で語ることもわかりました。これは今年始まったことではなく、過去数年間に見られる傾向として続いており、減速の兆候は見られません。人間性のあらゆる側面や現代生活のリアリティー、更に進んだレベルでの「ダイバーシティ」や「インクルージョン」を語るきっかけとなるイメージの需要が著しく高まっていると分析しています。

この「Express Yourself」というテーマでは、ブランド、政治家、その他の著名人だけでなく、世界中の人々がオンラインや公の場で、より素直で正直な人生経験を共有していることについて焦点を当てていきます。そして、「インクルージョン」という既に普及しつつある概念を新しいビジュアルで表現していきます。

Makeup is Not a Mask :メイクアップはマスクではない

Thais Ramos Varela / Stocksy United / Adobe Stock

化粧品は、限定された、かつ、理想の美しさを実現するための「マスク」として長い間利用されてきました。今日、人々はそのことにあまり興味がありません。代わりに、現代のグルーミングは、表現力豊かに色彩が使われ、芸術的で、人それぞれの方法としてユニークなルックスやスタイルを際立たせるためのものとして活用されています。

文化的には、化粧に対し、人間であることの意味と、他人だけでなく自分自身とのつながることの意味についての新しい解釈が見受けられます。これまで以上に、現代の消費者は、リアルな感情を認識し、それぞれの生い立ちを称えることに興味を示しています。

美容では、グロッシャー、セフォラ、フェンティビューティーなどのトップブランドがすべての年齢、肌のタイプ、肌のトーン、自然な眉毛などを取り入れて、現在では幅広い色合いで提供される化粧品にまで拡大しています。特に、色使いは肌の色を整えるためだけではなく、新しい方法で使用されています。今日の大胆なメイクアップアーティストは、目、唇、眉、体など、どの色をどの部位に使うかのルールを設けず自由に使いこなしています。

人々がありのままの姿や本来の自分を受け入れていることを確認する方法の1つは、「美」が何であるかについての表現力豊かな再考を通してかもしれません。自己探求とクリエイティブな実験としてのツールとしてメイクアップが活用されることは、その一つの現れでしょう。Instagramを一回スピンすれば、今日のメイクは「欠陥を隠す」ものではなく、むしろ「目立たせるためのもの」だということが分かります。

「Make Up is not a mask : 化粧はマスクではない」ーこのトレンドに注目し、真の自己表現の追求がされるなか、今日のパーソナルなスタイルが、これまでに確立された美のルールをどのように覆えすかを、このテーマを通じて見ていきたいと考えています。

From Me to We :「私」から「私たち」へ

Adam Perez / Adobe Stock

規模の大小を問わず、世の中を変えるための活動を支援するため人々が一致団結する動きはよく見られるようになりました。また、これまで以上に多くの人たちが高い目的意識を持ち、どの年齢層であっても消費者が持つ影響力は強くなりつつあります。これはメディアで「ミレニアル世代 vs Z 世代」の現象と呼ばれますが、この傾向には本当の意味で年齢制限がありません。

マーケットでは、この傾向がいたるところで見られます。大手ブランド企業 Procter & Gamble は最近、「ACTIVATE」 と呼ばれるナショナルジオグラフィックとのユニークな新しい共同プロジェクトを開始しました。これは、6つのドキュメンタリーで構成されており、世界中の社会および環境活動家の活動にフォーカスを当てています。P&G は、このシリーズを世界中の「ブランド市民権のストーリーを強調する」ものとして説明しています。

モノを持つことよりも“コト消費”を望む勢いが続いているなか、米国のミレニアル世代を研究した「2018年ハリスの研究」では、78%が「望ましいものを購入するよりも望ましい経験や出来事」にお金を使うことを望んでいることがわかりました。

ビジュアルの分野でも、コミュニティの強い感覚と意味のあるライフスタイルの選択肢を提示するイメージが最も共感を呼び、企業と意識の高い顧客との間で迅速につながりが作り出されることに、ブランドは気づいています。

プレビュー:2020 年のデザイントレンド

2020年は、デザインの世界に特化したトレンド分析をリリースする最初の年です。Behance および Adobe Creative Cloud Marketing とのパートナーシップにより、アドビは何百万ものデータポイントから洞察を行い、最新かつ的確なデザイントレンドを割り出しました。今年の後半には、デザイントとモーションを掘り下げて発表しますが、先行して少しご紹介します。

Handmade Humanism : ハンドメイドヒューマニズム

Lera / Adobe Stock

自然なタッチを強く望むアーティストが、そのシンプルさと手作りのトーンによる素晴らしく感情的で親しみやすいスタイルを創造しました。私たちは、このデジタルの世の中で、新鮮でパーソナルなタッチの芸術性あふれる DIY の影響を受けた要素に注目しています。

Art Deco Updates : アールデコの更新

Wacomka / Adobe Stock

大胆なアールデコ時代を連想させる印象的でノスタルジックなビジュアルを最近よく目にします。洗練されたフラットでミニマルなデザインの普及に呼応するよう、ヴィンテージスタイルは、装飾的な魅力を維持しながら、未来的なディテールを取り入れるためにリメイクされつつあります。幾何学模様、メタリックな要素、洗練されたタイポグラフィが気品を添え、ブランド力を高めます。

Semi-Surreal : セミ・シューリアル

左: Musicman80 / Adobe Stock  右:Katia / Adobe Stock

幻想的なイメージは、すべての媒体に活気溢れる新しい視点をもたらします。2020年には、新しいツールとテクニックを使用して、信じられないような、私たちのビジョンをがらりと変える多くのアーティストが登場します。これらのビジュアルは、世界中のオーディエンスの好奇心を掻き立てます。

Modern Gothic : モダン・ゴシック

Ae / Adobe Stock

複数のアーティスト達が、アナログとデジタルといった対立する要素の間で、暗さと劇的さを両立させる試みを行っています。未来的な素材、物悲しい照明、産業的な影響、そして印象的なタイポグラフィにより、このエッジの効いたビジュアルアプローチは、同時に旧世界と先進性を感じさせます。

プレビュー:2020 モーショントレンド

Environmental Documentary : 環境ドキュメンタリー

Nicolasme / Adobe Stock

科学と実際の政策に基づく気候に関する議論は、2020年に多くの産業を語る上での重要なトピックになります。ブランドや映像プログラムは、ドキュメンタリー映画のスタイルを使用して、気候変動によって世界が直面する課題と予測される未来を描写するでしょう。

Movement Response : 運きに呼応するグラフィック

Oles_photo / Adobe Stock

視聴者は刺激的なインタラクティブグラフィックを備えたソーシャルメディアビデオを期待しています。この新しいスタンダードは、動きに反応するグラフィックの開発を促し、目を引き付け、エンゲージメントを高めます。

Liquid Abstract : リキッドアブストラクト

Lightleak Films / Adobe Stock

リキッドアブストラクトは自然で有機的であり、強力な曲線を備えた自由に流れる形につながります。このスタイルは、ユビキタスな幾何学的および機能的なデザインとは対照的で、ダイナミックで流動的な構成を作り出します。

Neon Glow : ネオン光彩

Synthex / Adobe Stock

動くネオン元素はダイナミックなエネルギーを作り出します。映画で目にしていたものが今やスクリーンを飛び出し、視聴者はこれらの要素をNetflixシリーズ、ミュージックビデオ、ゲーム、ソーシャルビデオで見ることができます。モーションアセットのネオンによりエネルギーと輝きの衝撃が加えられ、幻想的で楽しく、刺激的であると同時にレトロな雰囲気が生み出されます。

今後もクリエイティブトレンドのより具体的な発表をお見逃しなく。デザインとモーションのトレンドを深く掘り下げ、年間を通して各トレンドの包括的な調査を行っていきます。ここで Adobe Stockのブログを確認することができます。

この記事は2019年12月10日 に Adobe Stock Team により作成&公開されたAdobe Stock’s 2020 Creative Trends: Challenge the Expectedの抄訳です。

POSTED ON 2020.01.7