こんなときはイラレよりInDesignが断然便利 ─直しに強い!アイコンをテキストへ挿入編─

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皆さん、こんにちは。
今回は、テキスト関連の便利な機能についてお話していきたいと思いますが、まずは前回お伝えきれなかった部分を少し解説しておきます。

IllustratorInDesignのフレームの概念の違い

下の図は、Illustratorでテキストを箱組み(エリア内文字)したものです。

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このテキストがきちんとしたベタ組みになるよう、1行の文字数に応じた幅を指定したいとします。そこで、まず[変形]パネルの[幅]に数値(ここでは80mm)を指定してみましょう。すると、下の図のようにテキストが変形されてしまいます。

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もちろん、[書式]メニューにある[エリア内文字オプション]ダイアログで[幅]を設定すれば文字は変形されないんですが、ちょっと面倒ですよね。

でもこれ、実はInDesignで同じ操作をしてもテキストは変形されないんです。連載の第2回目で「入れ物であるフレームと中身となる素材(テキストや画像)が分かれているので、かえってコントロールしやすい部分が多い」と書きましたが、まさにフレームとテキストを別のものとして扱っているため、手軽に数値を指定してフレームサイズだけをコントロールできるというわけです。

では今度は、Illustratorでポイント文字を選択してみましょう。文字サイズは「32Q」にしていますが、[高さ]は「9.256mm」と表示されています(下図)。

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このテキストのフォントを変更してみると、今度は[高さ]に「8.64mm」と表示されます(下図)。

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Illustratorでは当たり前の動作ですが、これはバウンディングボックスの値が表示されているからです。フォントによってバウンディングボックスの値が異なるわけですね。

ではInDesignではどうかと言うと、フォントが何であれ[高さ]は「8mm」と表示されます。もちろん、テキストフレームが必要なInDesignでは、Illustratorで言うところの「ポイント文字」は作成できないんですが、文字がぴったり収まるサイズのテキストフレームだとすると、フォントが何であったとしても、文字サイズの値(この場合、32Qなので8mm)で[高さ]が表示されます(下図)。

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このように、数値でフレームのサイズをきちんとコントロールしたい場合には、InDesignの方が作業しやすいことが分かるでしょう。

InDesignの豊富なテキスト関連機能

では、テキスト関連の機能で、InDesignにあってIllustratorにない機能を挙げてみましょう。

ルビ/圏点/斜体/下線/打ち消し線/自動縦中横設定/連数字処理/全角スペースを行末吸収/欧文泣き別れ/行末を揃える/段抜き/段分割/ドロップキャップ/アンカー付きオブジェクト/先頭文字スタイル/正規表現スタイル/行スタイル/段落境界線/段落の背景色/箇条書き/脚注/目次/索引/相互参照 etc.

こんなにあります。もちろん、下線や打ち消し線、段落境界線等、Illustratorのアピアランス機能で代用できるものもありますし、あまり必要ないと思う機能もあるでしょう。ただ、テキストを思い通りにコントロールするには「InDesignの方が便利」だということは間違いのないところでしょう。今回は、これらの中から「アンカー付きオブジェクト」の機能を取り上げたいと思います。

なお、ルビと自動縦中横設定の機能については、連載第1回目で取り上げていますので、良かったらそちらも見てください。

文字のように動作するアンカー付きオブジェクト

テキスト中にオブジェクトを挿入する

InDesignの「アンカー付きオブジェクト」は、もともとインライングラフィックという機能が進化したものです。一言でいえば「オブジェクトをテキスト中に挿入して、あたかもテキストのように扱うことができる機能」です。例えば、下の図のように乗り物のアイコンをテキスト中に使いたい時はどうしますか?

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Illustratorであれば、テキストオブジェクトの上に乗り物アイコンの位置を合わせて置くでしょう。でも、テキストに修正が入ったら? 下の図のように乗り物アイコンはずれちゃいます。つまり、テキストの修正に合わせて乗り物アイコンの位置も調整する必要が出てくるんです。ちょっと面倒ですよね。

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では、InDesignではどうでしょうか?
InDesignでは、オブジェクトをコピーし、テキスト中にペーストすることでインラインとして取り込むことができます。
手順としてはこれだけです。

  1. 挿入するオブジェクトをコピー
  2. テキストの目的の位置にカーソルを置く
  3. ペーストする

なお、インラインとして挿入した(アンカー付けされた)オブジェクトは、テキストと同じ扱いになるため、文字ツールで選択してベースラインシフトで位置を調整することも可能です。

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こうしておくことで、テキストに修正が入っても自動的に挿入したオブジェクトを追随させることが可能になります。なお、挿入したオブジェクトを選択ツールで選択すると、錨(アンカー)のマークが確認できます(下図)。つまり、このオブジェクトがテキストにアンカー付けされているというわけです。

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テキストフレーム外のオブジェクトをアンカー付けする

ちなみに、InDesignではテキストフレーム外にあるオブジェクトも簡単な操作でアンカー付けが可能です。コピーやペーストも必要ありません。また、テキストフレーム、画像、パスオブジェクト、グループ化されたオブジェクト等、どんなオブジェクトでもアンカー付けできます。
例えば、下の図の「POINT」というオブジェクトを、4行目の「アンカー付き〜」というテキストにアンカー付けしてみましょう。まずは、「POINT」のオブジェクトの位置を整えておきます。

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次に、選択ツールで「POINT」のオブジェクトを選択します。すると、オブジェクトの右上にレイヤーカラー(下の図では青)の■が表示されます。

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マウスポインタでこの■を掴んで、アンカー付けしたいテキストにドラッグします。ここでは、3行目行頭の「ア」の文字の前にドラッグしました(下図)。

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太い線が表示されたらマウスを離せばOKです。もうこれで、アンカー付けが終わりました(下図)。ポイントは、あらかじめアンカー付けしたいオブジェクトの位置を整えておくこと。

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アンカー付けができていれば、テキストに増減があっても、アンカー付けしたオブジェクトはテキストとの位置関係を保ったまま動きます(下図)。

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非常に便利な機能ですよね。仕事で使えるケースも多いんじゃないかと思います。個人的には、ぜひIllustratorにも搭載して欲しい機能の1つです。
なお、アンカー付きオブジェクトの動作についてもっと詳しく知りたい方は、筆者のサイトも見てくださいね。よりアンカー付きオブジェクトの動作を理解できるはずです。『InDesignの勉強部屋』のサイトの右上にある「検索フィールド」に「アンカー付きオブジェクト」や「インライングラフィック」と入力して検索してみてください。関連する多くのトピックが表示されますよ。

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では、また次回をお楽しみに!

なお、InDesignの体験版はこちらからダウンロード可能です。

POSTED ON 2016.04.19

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