Adobe Digital Insights: インターネットトラフィックの飽和状態で求められる広告戦略

Experience Cloud 調査

※本ブログは、2016年9月26日に米国で公開されたCMO.comの抄訳版です。

【2016年10月19日】

Adobe Digital Insights(ADI)の分析によると、インターネットトラフィックは飽和状態に達し、北米での成長率は0.1%と停滞しています。過去3年間にわたって企業10社のwebサイトのうちほぼ4社でトラフィックが減少しており、最高マーケティング責任者(CMO)にとっては深刻な事態といえます。

ADIのマネージングアナリストであるベッキー タスカー(Becky Tasker)は次のように述べています。「トラフィックの増加にただ乗りできていた時代は終わりました。北米では、インターネットの普及に伴ってトラフィックが増加していた時代は過ぎ去り、飽和状態になっています。webサイトの競争は激化しており、成長するためには他のサイトからシェアを奪い取らなければなりません。」

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ADIの「Advertising Demand Report 2016 – North America(2016年度 北米の広告需要に関するレポート)」によると、過去3年間で62%のwebサイトの訪問数が平均で51%増加しました。残り38%のwebサイトの訪問数は減少し、訪問数は平均で31%減少しています。

トラフィックが増え続けているwebサイトについて主な要因を調べたところ、そうしたwebサイトはブランディングのみには頼っていないことが分かりました。また、電子メール広告、ソーシャルメディア広告、ディスプレイ広告などの有料チャネルを併用することで訪問数を増やしています。

タスカーは次のように述べています。「成功を収めているwebサイトは、ブランド力のみに頼らずにトラフィックの増加に努めています。さまざまなチャネルやプラットフォームを活用して、自社サイトへのトラフィックを獲得するという全方位戦略を取っているのです。」

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さらにADIは、トラフィックが増加しているwebサイトは減少しているwebサイトに比べて、顧客に働きかけるだけでなく、パーソナライズ戦略や「in-the-moment(瞬間を捉える)」戦略を採用していることを明らかにしました。

成長しているwebサイトでは、ソーシャル、電子メール、ディスプレイといったチャネルから多くのトラフィックを獲得しています。一方、トラフィックが減少しているwebサイトの多くは、アフィリエイト戦略やパートナー戦略を採用しており、外部組織に頼ったトラフィックの獲得は長期的には最良の選択肢にはならない場合があることを示唆しています。

タスカーは、トラフィックが増加しているwebサイトのもう一つの要因として、作成しているコンテンツが関連性のある内容で押し付けがましくない点を挙げています。

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ADIのレポートによると、業種全体でアドチャネルごとにトラフィック量が異なっていました。小売では、ショッピングサイトと製品広告の最適化によって顧客への訴求を図っており、成長しているwebサイト(72%)と減少しているwebサイト(63%)のギャップが最も大きくなっています。一方、アドチャネル経由のトラフィックが最も少なかったのは金融(2016年第2四半期は52%)で、最も多かったのはメディアおよびエンターテインメント(2016年第2四半期は74%)でした。

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タスカーは次のように述べています。「マーケターはそれぞれの業界のダイナミクスを理解し、それに基づいて予測を立て、複数のアドチャネルを適切な場所で利用することが大切です。」

興味深いことに、ADIのレポートによると、多くの消費者が広告は進化していると考えています。38%が、この2年間で広告主は以前に比べて興味深く魅力的な広告を提供できるようになったと思うと回答しています。また、57%が、マーケターは自分の興味のある広告を効果的に提供していると考えています。

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また、消費者の78%がパーソナライズ広告を好む一方で、わずか28%がそれらの広告が自分のニーズにパーソナライズされていると考えています。残りは、パーソナライゼーションが「やり過ぎ」で不快にまで思う人と、パーソナライゼーションが「少な過ぎ」で一般広告と変わらないという人に分かれました。

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タスカーは次のように述べています。「今や米国の消費者における広告の認知度が高まり、パーソナライズ広告さえも受け入れられています。ただし、広告は正しく行われなければなりません。パーソナライゼーションとカスタマイズ広告の適切な活用がwebサイトの成否を左右することになるでしょう。」

ADIはさらに、米国の消費者が最も興味深く関連性の高い広告を目にするのは、受動的ではなく能動的なオンライン活動を行ったときであることを明らかにしました。消費者が最も興味深く関連性の高い広告を目にするときについて、37%が情報を探してwebサイトを閲覧しているとき、31%がソーシャルメディアを利用しているときであると回答しています。

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タスカーは次のように述べています。「マーケターは、消費者のオンライン活動を邪魔したり中断したりせずに、顧客体験とオンライン活動に配慮した広告戦略を立てなくてはなりません。他の国で見られるような、広告が消費者に無視される状況にならないように、適切なマーケティングが必要です。」

本調査に関する詳細は、以下のSlideshareおよびURLをご覧ください。

インフォグラフィック:広告需要に関するレポート(英語)

Adobe Digital Insights (ADI)2016年度 北米の広告需要に関するレポート(英語)

POSTED ON 2016.10.19