アドビ、NRF 2020にてAdobe Experience Cloudの 顧客体験管理における新たなイノベーションを発表

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小売業界は劇的な変化のさなかにあります。今日の顧客は好みのモバイル機器やコンピュータを使い、店内に設置されたキオスクの他、電子メールやさまざまなソーシャルチャネルに触れており、規模の大小を問わずすべての小売企業にとってデジタル消費者のニーズに応えることが必須となっています。

直近のホリデーシーズン(2019年11月から12月末まで)においては、特にモバイルを中心とするオンラインショッピングが、小売全体の売上成長の原動力となっていることが示されました。分析ソリューションAdobe Analyticsのデータ(英語)によると、2019年のホリデーシーズンにおける米消費者のオンラインショッピング金額は過去最高の1,425億ドルに達し、前年比13.1%の伸びとなりました。注目すべき点としては、このeコマースの成長のうち84%がモバイルデバイスによるものだったことが挙げられます。しかし同時に、実店舗が「終焉を迎える」との論調は甚だしく誇張されたものであり、オンラインで注文して店舗で受け取る BOPIS(Buy Online Pick-up In Store)は前年比35%の成長となっています。Warby Parker、Allbirds、およびCasper Beddingをはじめとする、デジタルネイティブブランドによる店舗開設が増えてきていることも、実店舗が活気あることを示すもうひとつの証拠です。

小売企業の間では、ハイパーコネクティビティの時代において競争力を維持し、ブランドロイヤリティを高めるための鍵が顧客体験管理(CXM)であるとの認識が広がってきています。購入の場所がどこであるかに関わらず消費者は自身に関連性の高い魅力ある体験を求めており、また最高のブランド体験の提供にはデータ、インサイト、およびデジタルコンテンツを適切に組み合わせることが必要とされます。米国の大手オンライン小売企業100社のうち80社はAdobe Experience Cloudを使用しています。アドビは、企業が自らの顧客に対する理解を深め、リアルタイムで、またそれぞれの規模に応じてインパクトあるエクスペリエンスを提供するための、最先端の推進力となっています。

アドビはNRF 2020にて、小売企業がデジタルと実店舗の両方の店頭において顧客体験を包括的に管理することを支援するための、Adobe Experience Cloudのイノベーションを発表しました。新機能には以下のものが含まれます。

  • Adobe Experience Manager as a Cloud Service」の提供開始を発表:ブランドマーケターは日々、それぞれの規模に合わせた、オムニチャネルでのパーソナライズされたコンテンツ体験を提供するという課題に直面しています。アドビは、迅速なデリバリーとワークフローの最適化を実現し、企業の既存インフラストラクチャーに容易に組み込むことを可能にした、エクスペリエンス管理のための最新のクラウドアプリケーションである「Adobe Experience Manager as a Cloud Service」を発表しました。Adobe Experience Manager as a Cloud Serviceは、アドビの人工知能(AI)および機械学習プラットフォームで、Microsoft Azureを基に構築されたAdobe Senseiを活用し、規模大小やビジネスの範囲を問わずすべての企業にデジタルトランスフォーメーションのための基盤を提供します。この新しいアプリケーションはUnder ArmourやEsriを含むブランドにすでに導入されています。詳細についてはこちらのプレスリリース(英語)をご覧ください。
  • Magentoの新しい機能:小売り企業にとって、視覚的に構成され動作が早い、かつ容易なナビゲーションと直感的な操作が可能な購入プロセスを備えたeコマースストアは必須要件であることから、Magento3.4のリリースでは、企業のオンラインストア開発プロセスと品質改善のための機能を大幅に強化しました。Adobe StockとMagento Commerceおよびオープンソースの一体化により、Magnetoの管理画面を離れることなくWebサイトに高品質なメディアアセットを追加することが可能になりました。またdotdigital(英語)のEngagement Cloudのライブwebチャット機能も、ベンダーがバンドルする拡張機能としてMagnetoのコアに組み込むことが可能になりました。今回のアップデートにより、Magneto 2を利用するすべてのユーザーは、顧客とのリアルタイムのエンゲージメントを行うことのできる、チャットエージェントを無償で1シート利用できるようになります。またPage Builderの強化により商品のマーチャンダイジングをさらにコントロールすることが可能になり、Veniaリファレンスストアフロントとの相互運用機能によって、Page Builderの機能がPWA Studioで構築されたストアフロントにも拡張され、さらに検索、レイヤー化されたナビゲーション、およびカート機能にもGraphQLのカバー範囲が拡大されました。これらの強化は1月28日からMagnetoユーザーに提供されます。
  • Adobe Analyticsがオンラインショッピングと実店舗の橋渡しを支援:小売企業のためのCustomer Journey Analytics(英語)を通じ、企業は散財するデータをAdobe Experience Platformを通じてひとつにまとめ、顧客のショッピング活動全体をより正確に把握できるようになりました。Adobe Photoshopからインスピレーションを得て開発された一連の分析ツールを使い、小売企業は実用的なインサイトをより創造的に引き出すことができます。たとえば、消費者を実店舗へ呼び戻すオンライン行動のタイプを把握し、状況に合わせてその経路を最適化できます。また、使いづらいモバイルチェックアウトなど、消費者が購入プロセスのどこでつまづいているかを知り、コンバージョンを妨げている障壁を取り除くことも可能になります。Adobe Senseiを通じて面倒な分析作業を自動化し、人間の目が見過ごしているインサイトを取得することも可能となります。詳細についてはこちらのプレスリリース(英語)をご覧ください。
  • Journey Orchestrationによりショッピング客へのカスタムエクスペリエンス提供が可能に:個々の顧客の体験をリアルタイムかつそれぞれの規模に合わせてコーディネートすることは、どの小売企業にとっても難しい課題となり得ます。小売企業はJourney Orchestration(英語)を利用することにより、Adobe Experience Cloudに基づくインテリジェンス、精度、および標準的なデータモデルを組み合わせてこれを実現することができます。消費者と企業とのやり取りに基づき、電子メール、プッシュ通知、アプリケーション内からのアクセスなど、一連のタッチポイントから構成されたクロスチャネルのショッピングジャーニーを、顧客に向けてリアルタイムで自動的に提供することができます。例えば、ある小売店の駐車場に車を停めた顧客に対し、その顧客のサイズに合った新しいセーターが売り出されていることを通知できます。消費者の行動を促すため、同日中に有効期限が切れる20%の値引きクーポンを送信し、その新しいセーターの試着や最終的な購入に結びつくよう、売場担当者があらかじめ商品を用意しておくことも可能です。
  • Adobe Targetに小売企業向けの高度にパーソナライズされたレコメンデーション機能を追加:小売企業向けとしてAdobe Targetに新たに追加されたユーザーごとの「Recommended for You(英語)アルゴリズムは、個々の顧客の行動に基づき高度にパーソナライズされたeコマース体験を提供します。このようなレコメンデーションは従来の「最後に見たブランド」や「これを見た人はこちらも見ています」機能からさらに進化し、顧客の行動全体を使って顧客が持っている好みを推測します。たとえばある小売企業のサイトで冬に紫色の手袋を購入した消費者には、同じ色のスカーフが推奨されます。そのショッピング客が春に再び同じサイトを訪問したときには、新しいレコメンデーションとしてタンクトップが、ただしユーザーが紫色を好むことを反映して提示されます。

これらの新しいイノベーションのデモはNRF2020のアドビのブース(#5810)にてご覧いただけます。またRite-Aid、Whirlpool、およびAlbertsons Co.をはじめとするグローバル企業による、Adobe Experience Cloudのアプリケーションを活用したCXM推進事例も展示されています。

※本記事は、2020 年1 月14 日にアドビの小売および旅行&観光業界戦略担当ディレクターのマイケル クライン(Michael Klein)が投稿したブログの抄訳版です。

POSTED ON 2020.01.15