アナリティクスの基礎 ~ビジネスにつながる分析2〜

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前回のポストではKBOツリーを取り上げ、ビジネスの目的に応じて分析すべきポイントを絞り込む方法について触れました。

今回はそこから話を一歩進め、分析すべきポイントにおいて、より効果的に分析するアプローチの一例を紹介させていただきます。

分析軸を多次元化してアプローチ

データを効率的に読み解くためには、いくつかの指標を組み合わせ、複数の視点によるレポートが有効となる場合があります。
例えばAdobe Analyticsのページレポートでは、「訪問回数」指標でレポートを作成するだけでも色々な示唆を得ることができるのですが…

Graph1
このレポートに異なる指標を追加することで、更なる深堀り分析ができるようになります。

ここでは一例として「パーティシペーションCVR*」「出口数」の2指標を追加し、バブルチャートを作成してみましょう。
*パーティシペーション指標…貢献度指標

 Graph2

このバブルチャートをProduct Portfolio Managementのようなゾーニング視点で評価してみましょう。

バブルチャートを4つのエリアに切り分けることで、それぞれのページアイテムの性質が見えてきます。

Zoning

右上のエリアは訪問数も多く、CVRも高いため、CV数に最も貢献しているページアイテム群、まさにサイトにおける「スター」といえます。

一方、右下のアイテムは訪問回数こそ多いものの、CVRが低いためあまりCVに貢献できていないページアイテム群となります。

また左上のエリアはCVRこそ高いものの、訪問回数が少ないため、結果的にCV数を獲得できていないページアイテム群です。

そして左下のエリアのページアイテムは訪問回数も少なく、CVRも低いため、それほど重要ではないページアイテム群といえるかもしれません。

 

分析からアクションプランに

Action Planこのようにゾーニングで評価していくと、おのずとそれぞれのページアイテムに必要なアクションプランが定まってきます。

例えば右下のアイテムは訪問回数が多いため、CVRを改善するとCV数増へのインパクトは大変大きいといえます。そのためこのゾーンのアイテムに対してはCall-to-Actionの改善や、商品訴求の強化などを通じてCVRを改善するアクションが効果的といえます。

また左上のエリアのアイテムはCVRが高いため、サイト内の導線を見直し、より多くの訪問者にそれらのページを利用してもらうようにすればCV数により貢献できるようになるかもしれません。

ではどこから手を付けるべきか?

ここで参考になるのは出口数の大きさです。CVにつながるパスにおいて、出口数が多いページはボトルネックになっているページ、と見なすことができます。

もちろんそれぞれのページのサイト内における特性(例えばサンクスページは自ずと出口数が多くなります)も考慮して判断する必要がありますが、出口数が大きいページを優先的に改善していくことが効率的なCV改善につながる場合が多いと言えます。

こういったアプローチが必ずしもすべてのケースに当てはまるわけではありませんが、複数の軸を掛けあわせて分析することは、アクションプランにつなげていく上で非常に有用です。是非日頃のサイト改善プロジェクトでご活用いただければと思います。

筆者:祖谷 考克 アドビ システムズ株式会社 コンサルティング部コンサルタント

1999年 東京大学経済学部卒業後、株式会社 博報堂にてマーケティング領域全般のプロデュース業務に従事。さらに2006年からはデジタルコミュニケーション戦略の立案サポートや、SiteCatalystによるアクセス解析をベースにサイト最適化を実現するなど、主にデジタル領域でのプラニング/プロデュース業務を担う。2013年より現職。テクノロジーを活用し、デジタルマーケティングをいかにビジネスの成功に結びつけるかという視点からコンサルティングサービスを提供中。

POSTED ON 2014.01.30