デジタル広告業界におけるAIの活用—その進化と人材の育て方

Experience Cloud

2019年5月27日〜30日に東京・六本木で開催された「ADVERTISING WEEK ASIA 2019」。マーケティングや広告業界のキーマンや、気鋭のテクノロジーベンダなどさまざまなプロフェッショナルが集うこのイベントは、ニューヨークやロンドン、メキシコシティ、シドニーなど世界各地で開催されています。

そんなADVERTISING WEEK ASIA 2019のテーマのひとつがAIの活用です。アドビではAIと機能学習のフレームワーク「Adobe Sensei」をAdobe Experience Cloudに実装し、ユーザー個々人に寄り添ったエクスペリエンスの実現を支援しています。そんなAIの活用や、デジタル広告の未来について、アドバタイジング クラウド統括本部 執行役員 竹嶋拓也が、ADVERTISING WEEK ASIA 2019で語りました。

中央:アドバタイジング クラウド統括本部 執行役員 竹嶋拓也

AIは人間をサポートするもの

竹嶋が登壇したADVERTISING WEEK ASIA 2019のセッションは「自動化と最適化: すべてをフル活用するということ」。このセッションは、プログラマティック広告のAI活用について考えるというもので、モデレーターにデルファイネットワーク ディレクターのDan Slater氏、対談相手にルビコンプロジェクト シニアバイスプレジデントのRyan Mulcahy氏を迎え、さまざまな意見が交わされました。

デジタル広告領域において、AIは「これまで手動で行なっていた広告の管理や運用を楽にしてくれる」テクノロジーということで期待されています。アドビではAIは「人間をサポートするもの」という考え方から出発しており、「AIが人間が業務を効率化し、本業にフォーカスすることを最大限サポートする」という観点でクリエイティブ、ワークフロー、デジタルエクスペリエンスソリューションに実装しています。

広告運用管理プラットフォームAdobe Advertising Cloudでいえば、キャンペーンの最適化やフリークエンシーコントロール、広告入札単価の管理、クリエイティブの最適化などが挙げられます。つまり「人間が手動でやることもできるけれど、そこを支援することで、パフォーマンスをより向上させるのです」と竹嶋は説明します。

日本のプログラマティック広告市場はどう進化する?

オーディエンスのリアルタイムデータを元に、広告取引を自動化するプログラマティック広告は、特にAIの活用が期待される分野です。海外DSP・SSPなどの広告プラットフォームでは、AIの実装が進んでいます。日本市場はグローバルに比べると若干タイムラグがありますが、AI活用の流れは徐々に日本のプログラマティック広告にも浸透していくと思われます。

AIを使いこなすスキルとその育て方

そしてAI活用が本格化していくなか、いま考えておくべきはAIを活用できるスキル・人材の育成です。

竹嶋は「個人的な考えですが、これから人間がAIを最大限活用していくには、AIが得意な点を理解し、それをどのように活用していくか考え、判断できるスキルがまず必要ではないでしょうか」という見解を示します。

「これからAIは、人間をサポートするために、さまざまなプラットフォーム、さまざまなエレメントに実装されていくことでしょう。そして人間には、ビジネス目標に沿ってあらゆるAIをオーケストレーションし、活用する能力が求められます。個別の知識ではなく、応用できる適応能力を育てていく土壌を作らないといけません」(竹嶋)

そしてこうしたスキルを伸ばすには、「地道な方法ですが業界ごとのOJTが有用です」(竹嶋)というアドバイスも。テクノロジーは進化のスピードが速く、業界ごとに要件が異なるので、個々のAIに関する知識を教えるより、実地で活用する術をOJTで教えていくことで、より実践的なスキルを育てていけます。

アドビはプログラマティック広告を含むデジタル広告分野において、データを活用してよりパフォーマンスを向上するAIエレメンツをこれからも進化させ、効果の高いキャンペーンの実現をお手伝いしていきます。

POSTED ON 2019.06.14