アドビ、日本人のデジタルコンテンツ消費に関する5つのトレンドを発表

Experience Cloud 調査
商品購入にあたり、オンラインショッピングサイトが、実店舗やブランド企業のwebサイトのより多く利用されていることが明らかに

アドビは、消費者のコンテンツに関する意識調査「2019 Adobe Consumer Content Survey」の結果をもとに、日本人のデジタルコンテンツ消費に関する5つのトレンドを発表しました。この調査は、米国、オーストラリア、インド、日本の4カ国のデジタルデバイス(スマートフォン、タブレット、PCなど)を1台以上所有する18歳以上のユーザーを対象として実施し、日本国内では1,004人を対象に行いました。

1. 日本の消費者がデジタルコンテンツに費やす時間は一日平均4.8時間

18 歳から34歳の世代では6割が複数台のデバイスを使用

デジタルコンテンツの消費が増加している背景には、コンテンツ形式の多様化(動画、ソーシャルなど)があります。調査によると、日本の消費者は平均で一日4.8時間をデジタルコンテンツに費やしています。18 歳から34歳の世代では、全体平均より1.2時間増え6.0時間となっており、59%以上が複数台のデバイスを使用してデジタルコンテンツへにアクセスしていることが分かりました。

アドビのプロダクトマーケティング担当ディレクターであるケビン リンジー(Kevin Lindsay)は次のように述べています。「消費者はFOMO(fear of missing out)を実感しています。友人からのあらゆるニュースや悪ふざけに乗り遅れると、取り残されているように感じます。それに加え、昨今では携帯電話から何でもできるようになったため、つながり続けることが容易になったことは明らかです。楽しいものや有益なもの、中には時間の無駄遣いとも思えるようなデジタルコンテンツにさまざまなレベルでアクセスしています。」 

2. 日本の消費者は質の低い体験に不寛容
Netflix、Amazon、Airbnbといった企業が顧客体験に対する消費者の期待を変えていることは周知のとおりです。リンジーは、「企業にとって(顧客の期待に答える体験を提供していくことは)、ハードルがますます高くなっています。今では、webサイトのパフォーマンスやアプリなどのデジタルタッチポイントをマーケターが確認できるツールがあるため、いい加減な体験の提供には言い訳のしようがありません。顧客は容易に気付きます」と述べています。

調査で、消費者の3分の1が、最もイライラしてしまうこととして「コンテンツを見つけるまでにページやスクリーンをたくさん見る必要がある」(33%)、「関係の無いオファーを受ける」(33%)、「ページの読み込みが遅い」(32%)をあげていることがわかりました。特に「ページの読み込みが遅い」においては、18歳から34歳の世代で41%に上昇します。また、デバイスでコンテンツを閲覧する際に遭遇する問題とそれに対するアクションを聞いたところ、回答者の65%が、「ページの読み込みに時間がかかり過ぎる」とコンテンツの閲覧を完全にやめてしまうと回答しました。

また、ブランド企業からのコンテンツについては、「だらだらと長い/文章が下手」ことに最も不愉快になる(43%)と回答しています。また「パーソナライズされすぎていて気持ちが悪い」(25%)や「自分自身や置かれている状況に関連性がない」(24%)も不愉快にさせることが明らかになりました。

最後に、4人中3人(75%)の消費者が、これらの状況のいずれか1つを体験するとそのブランド企業からの購入を思いとどまると回答しています。

また、動画によって体験の善し悪しが決まることも調査で分かりました。日本の消費者の半数近く(全体で45%、18歳から34歳では49%)が、動画コンテンツが含まれているとそのブランド企業のチャンネルを閲覧し続けると答えているものの、日本の消費者の60%が動画の「解像度が低い」または「動画の読み込みが遅い」とコンテンツの閲覧を完全にやめると回答しています。

3. 日本の消費者は、実店舗よりYahoo!ショッピングや楽天などの「オンラインショッピングサイト」を利用

日本の消費者が、商品やサービスの買い物を行うのにYahoo!ショッピングや楽天などの「オンラインショッピングサイト」(59%)の利用が最も多い結果となり、さらに18歳から34歳では、63%の人が利用していることが分かりました。「実店舗」は53%となり、「ブランドのwebサイトから直接」と回答した日本人は25%にとどまりました。

4. ブランド企業は不快にさせない程度にパーソナライズしたコンテンツの提供が必要

現在、消費者は一日を通じて複数のデバイスを使用しているため、デバイスを頻繁に替えても途切れないシームレスな体験とパーソナライゼーションの水準を期待しています。リンジーは次のように述べています。「コンテンツが大きな役割を果たすのがこうした部分です。データに基づいたコンテンツは、ブランド企業による大規模なパーソナライゼーションの実現を支援できます。」

本調査で、ブランド企業のwebサイトにおける最近の体験についてポジティブであると答えた日本の回答者は16%にとどまり、調査対象国の中で最低の結果となりました。その中でも「とてもよい」と回答したのはたったの3%です。また、パーソナライズしていないブランド企業から常にまたは頻繁にコンテンツを受け取ると回答したの日本の消費者は6割近くいたことが分かりました。これは明らかに機会損失です。消費者の3割近くが、コンテンツがパーソナライズされていれば「商品やサービスを購入する」(29%)または「ブランドへのロイヤルティを感じる」(30%)可能性が高くなると回答しています。

その一方で、ブランド企業は慎重になるべきだとリンジーは警告しています。非常に高い割合の消費者(73%)が、「不快なパーソナライゼーションによって一線を越えてきた場合、そのブランド企業から商品やサービスを購入することをやめる」と答えています。

リンジーは次のように述べています。「この調査では、消費者がどういったことを不快に思うかというところまでは掘り下げなかったため、ブランド企業は各取扱商材について自社で確認する必要があります。達成可能なことは何か、実用的なものとは何か、そして最も重要なこととして、顧客側が何を望んでいるか、ということを考えるべきです。」

本調査から、消費者はブランド企業を信頼しているものの、用心もしていることが分かりました。消費者の6割近く(57%)が、「自分が利用しているブランド企業ついてはプライバシーを尊重し、収集するデータは誠意を持って扱ってくれると信じていると回答していました。リンゼイは「これは良いニュースです」としながらも、ブランド企業は「期待に応える本物の体験を提供すること」によって、顧客に敬意を持ち続ける必要があり、「それは取引に対する責任だけではありません。顧客のライフサイクル全体に当てはまることです」と述べています。

消費者は自分の体験を自分でコントロールすることが多くなっていることも調査で明らかになりました。日本の消費者の59%が、自分の情報を守るためにプライバシー設定を調整しています。

5. ほとんどの消費者が依然としてソーシャルメディアを信頼
昨今、ソーシャルメディアを取り巻くネガティブなニュースが多い中、56%の日本の消費者がソーシャルメディアチャネルを信頼していると答えました。ソーシャルプラットフォームを信頼するという点には、世代間格差があり、18歳から34歳の23%しか、ソーシャルネットワークを信頼していないと答えています。

また、日本の消費者は、YouTube(23%)を最も信頼し、続けてFacebook(12%)とTwitter(12%)を信用していると回答しています。

日本国内では、フェイクニュースのシェアや匿名性のアカウントによる投稿よりも、発信者の顔が見えるYouTubeのほうが信頼できる傾向があるようです。

リンジーは次のように述べています。「調査結果に関わらず、ソーシャルメディアがなくなることはありません。ソーシャルメディアは消費者が友人とつながるため、また仲間と共有するコンテンツを見つけるための手段です。」

2019 Adobe Consumer Content Survey」について

「2019 Adobe Consumer Content Survey」は、アドビが調査会社であるAdvanisに委託し、米国、オーストラリア、インド、日本の4カ国のデジタルデバイス(スマートフォン、タブレット、PCなど)を1台以上所有する18歳以上のユーザーを対象として実施したオンライン調査です。日本の調査結果は、1,004人の回答に基づいています。調査データは、2018年12月31日から2019年1月3日にかけて回収されました。

本調査の詳細は以下のSlideShare(英語)をご覧ください。


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POSTED ON 2019.03.13