人工知能(AI)とデータ:Adobe Experience Platformで人間味のある体験を実現

Experience Cloud

企業の業種にかかわらず、近年、顧客体験がより一層注目されています。消費者の期待が高まっており、大量のコンテンツの作成や配信の選択肢が広まることで、カスタマージャーニー全体を理解することが課題となってきています。ブランドロイヤリティを獲得するには、パーソナライズされた体験をリアルタイムで提供することが重要ですが、こういった高度な体験はこれまで、画一的で一方的な技術によって提供されてきました。

過去10年の間に企業のデータが爆発的に増えたため、既存技術は高速化を迫られただけで、継続的な洞察やインテリジェンスのために構築されてはきませんでした。そしてデータサイエンティストは、必ずしも最も効率的な時間の使い方をしているとはいえず、クレンジング、標準化といったデータ整理やサイロ化されたさまざまなデータストリームの把握、関連するデータセットの特定、データガバナンスの管理といった単調な仕事に作業時間の80%を費やしているとされています。この実態に加え、データ処理が直ちに実行されるようには設計されていないため、パーソナライズされた体験をリアルタイムかつ大規模に提供することは、多くの企業にとって負担となっていました。

今年初めに提供開始された、ビジネストランスフォーメーションを促進する顧客体験マネージメント(CXM)のための業界初のオープンプラットフォームであるAdobe Experience Platformは、企業がデータの意味解釈に人間味を加えるツールを提供しています。アドビの人工知能(AI)および機械学習のフレームワークであるAdobe Senseiを搭載したExperience Platform Query ServiceおよびData Science WorkspaceがAdobe Experience Platformの機能として提供されることにより、ブランド企業はリアルタイムで高度な分析を行い、顧客の行動を十分に理解してインパクトの強いデジタル体験を提供できるようになりました。

Adobe Experience Platform Query Service

CXMの向上を図る上で、顧客が自社とどのようなコンテキストで関わっているかを把握することは重要です。Adobe Experience Platform Query Serviceでは、ポイントごとのデータ集計ではなく、全体的な顧客との関わりから、データに意味解釈をつけることが可能となります。

日々課題が山積みのなか、急を要する質問にリアルタイムで答えるということが、最も困難な課題の一つとなっています。どの企業にとっても膨大なデータは有益ですが、データに意味解釈を加え、正しい質問を聞くための簡単な方法がなければ、データを施策に活用することは困難です。これまで、直ちに回答を必要とするデータ関連の質問があった時、企業はサイロ化されたデータセットを複合的に調べることに膨大な時間を要していたため、リアルタイムで回答を出すことが困難となっていました。

分析担当者やデータサイエンティストはAdobe Experience Platform Query Serviceの活用により、Adobe Experience Platform のクラウドデータレイクに保存されたすべてのデータセットを高速に引き出すことができ、クロスチャネルおよびクロスプラットフォームにまたがるような具体的なデータ関連の質問にこれまでにない速さで回答できます。Adobe Experience Platformに保存できるデータセットには、行動データの他、ポイントオブセールス(POS)、顧客関係管理(CRM)のデータなどが含まれます。データサイエンティストや分析担当者はデータの準備に費やす時間を短縮でき、分析業務に集中できるようになります。消費者がデバイスをまたいでパーソナライズされた体験を期待している中、企業はAdobe Experience Platform Query Serviceによって各チャネルで得られるすべてのデータを明確に把握し、顧客インサイトの理解向上を促進できます。

Adobe Experience Platform Data Science Workspace

成功している企業には圧倒的な量の情報源から、データが流れ込んできています。データを消化できる形で収集することが課題となる中、データサイエンティストにとって最も困難な課題の一つは、データから得たインサイトをもとに施策の実施に繋げることです。どんな些細なデータでも、顧客と自社の関わりを表す重要な情報であり、情報が余すところなく連携されていないとしたら、そのデータは誤った使われ方をしていると言わざるを得ません。

データサイエンティストはAdobe Experience Platformで、データの収集からモデルの作成、情報解析基盤のデプロイに至るまで、データサイエンスのワークフロー全体を合理化できます。Adobe Experience Platform Data Science WorkspaceはAIを活用して、顧客データの理解と顧客行動を予測すると同時に、毎日の繰り返し作業を自動化することでリアルタイムにインテリジェンスを提供します。

データサイエンティストは、Adobe Experience Platform Data Science Workspaceが提供する新しいAIを利用して、より深いデータ解析を行うことができます。Adobe Senseiを用いて作られたビルトインモデルを使用したり、自社が既存で使用しているモデルを組み込んだり、あるいはスクラッチでカスタムモデルを作成することが可能です。Adobe Senseiを用いて作られたビルトインモデルにおいては、相関関係や因果関係の理解、特定製品の購入傾向予測など、データサイエンティストが一般的なビジネス上の課題を解決する上で生成する機械学習モデルの開発、学習、継続的なチューニングを、容易に実行する高度なツールを提供します。他方、各社のニーズに合わせてカスタマイズされたモデルを作成することも可能です。企業は、重要なインサイトおよび行動予測結果を、これらのモデルやAdobe Experience Cloud各製品から自動的に引き出し、あらゆるタッチポイントで、よりパーソナライズされ、ターゲティングされたデジタル体験を顧客に提供できます。

CXMは次の段階に進んでおり、企業は一貫して関連性の高い体験を迅速かつ大規模に提供する必要に迫られています。多くの企業にとって課題ではありますが、リアルタイムかつパーソナライズされた体験の提供と、顧客とのあらゆるインタラクションの背後にあるクリエイティビティやワークフロー、そしてデジタルマーケティングの強化を、企業はAdobe Experience Platformに期待しています。

Adobe Experience Platform Query ServiceおよびAdobe Experience Platform Data Science WorkspaceはいずれもAdobe Experience Platformの重要な機能であり、リアルタイムな顧客体験を強化する継続的な顧客インサイトおよびインテリジェンスを提供します。標準のExperience Data Model(XDM)に自然に変換されるAdobe Experience Cloudのデータを含めて、企業のすべてのデータを共通のインフラストラクチャで共有することにより、Adobe Experience Platform Query ServiceおよびAdobe Experience Platform Data Science Workspaceは、企業のデータ分析担当者やデータサイエンティストが最適化された体験に価値を創出し集中するまでの時間を短縮することを促進し、最終的にビジネスへのインパクトを生み出します。

POSTED ON 2019.08.21