アドビ、リアルタイムCDP(顧客データプラットフォーム)にデータガバナンス機能を搭載

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企業として、COVID-19の影響から得られる教訓があるとすれば、組織の存続を保証し、環境の変化に負けないようにするためには、デジタルトランスフォーメーションが必要不可欠であるということです。

例えば、アドビが発表した最新のDigital Economy Index(英語)によると、米国の消費者が2020年7月にオンラインで使った金額は663億ドル以上で、前年比55%の伸びを示しています。ここ数か月でオンラインコマースの成長は加速しており、これを機にデジタル戦略を早急に進めようと、困難で大掛かりな施策に短期集中で取り組む企業が増えることが予想されます。

デジタル化推進と、魅力的で差別化された顧客体験の両立は、多くの企業のビジネスにかつてないほどの負担をかけています。チャネルやデバイスを横断して、よりパーソナライズされた顧客体験を提供するためには、膨大な量の顧客データを収集し、スマートに管理することが必須だからです。しかし、これらのデータは、法規制、契約上の制限、あるいは内部ポリシーの遵守のために、多くの場合その使用方法に制約を受けます。

どんなデータがどこから来たのかを把握し、カタログ化し、分類したうえで、無数の規制や契約あるいは内部ポリシーの制約下で使用する能力、これが組織にとってのデータ価値を左右します。さらに、最終的に社内の誰もがそのような顧客データを効果的かつアジャイルな方法で活用できるようにするためには、マルチチャネルの顧客体験を提供するためのツールと、そこに十全に接続された分析インフラもセットで必要です。

このたび、アドビのリアルタイムCDP(顧客データプラットフォーム)にデータガバナンス機能が正式に追加されました。これは、企業全体を横断した顧客体験の提供をデータガバナンスの面から支援する業界初のフレームワークで、データが収集された時点から、それがプラットフォーム外の利用のために受け渡される段階までをカバーします。データの経路の追跡とデータ利用ポリシーの定義はこれまでIT部門に任されてきましたが、今回リアルタイムCDPに追加されたデータガバナンス機能は、誰もが企業のデータ戦略およびポリシーを簡単に理解し、それに基づいて行動できるようにするための拡張性と柔軟性を提供します。主な利用者として、データ管理責任者、マーケティング担当者、エンジニア、データサイエンティストを想定しています。

リアルタイムCDPのデータガバナンス機能には、データ使用ポリシーの管理、通知、実施を1か所で行えるプライバシーコンソール画面から簡単にアクセスできます。主な機能は以下の通りです:

  • 適切なデータ使用ラベルの適用:データ項目ごとに取扱いに関するラベルを適用し、データの取扱いポリシーを遵守することができます。データラベルはプライバシー関連の考慮事項のほか、契約ラベル、アイデンティティラベル、センシティブラベルなど、契約条件でデータを分類するために使用できる定義済みラベルを各種提供するほか、各企業のデータ管理のニーズに合わせて独自のカスタムラベルを適用することもできます。
  • ラベル付けされたデータのマーケティング利用の設定:データをラベル付けしたのち、ラベルごとにマーケティング利用のユースケースを定義して使用制限を設けることができます。これにより、マーケティング利用の対象として選択したプロファイルやセグメントに対して、ポリシーに確実に準拠したデータ利用ができます。
マーケティング担当者は、ソーシャルメディアのリターゲティングに直接識別可能なデータを使用しない、といったような独自のデータ使用ポリシーの作成から、ガバナンス用ラベルとポリシーの紐付けまでをすべてインターフェイス上で行えます
  • データ使用ポリシーの管理:データの取扱いポリシーにより適切にラベル付けされたデータのコンプライアンスを支援します。これは、マーケティング担当者がリアルタイムCDP内のデータに対して行うことが許されている、あるいは制限されているマーケティングアクションの種類を記述したルールです。例えば、作成したデータセットとそれに課されるデータポリシーの両方を確認することにより、マーケティング担当者はそのデータをメールやソーシャルメディアのキャンペーンに使用するかどうかを判断できます。
  • データコンプライアンスの実施:データにラベルを付け、取扱いポリシーを定義すると、データ取扱いに関してコンプライアンスを実施できます。特定のオーディエンスセグメントをマーケティング対象として活用しようとする際、違反が発生するときはデータガバナンス機能がその旨を示す警告をポップアップ表示するため、設定したポリシーに違反することを防げます。このように、データ利用の実施ステップに事前警告の仕組みを取り入れることで、顧客データが意図せず不適切に扱われることを防ぐことができます。
警告のポップアップには、ポリシー違反の発生と、違反の理由が表示されます。さらに、使用されたデータセット、影響を受けるセグメント、影響を受けるマーケティングユースケースなど、利用するセグメントに関係するデータの詳細も提供します

こちらのビデオ(英語)では、顧客データを完全な管理下に置きながらパーソナライズされた顧客体験を提供したい企業にとって、リアルタイムCDPのデータガバナンス機能がいかに役立つかをご紹介しています。また、Adobe Summit 2020のセッションでは、プライバシーの遵守と厳格なデータ利用管制をブランドストーリーの一部として掲げる3Mのような企業が、どのようにこの機能を活用しているかを知ることができます。ぜひご覧ください。

アドビが提供するCDPの価値については、こちらをご覧ください。

*本記事は、2020年8月12日にプロダクトマーケティング担当シニアマネージャーのマット スキナー(Matt Skinner)が投稿したブログの抄訳版です。

POSTED ON 2020.08.13