完全版 Adobe XDユーザーインタビュー:ビジネス・アーキテクツ秋山朋三氏~提案からデザイン完成までAdobe XDを活用

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参加したプロジェクトが使用していたことがきっかけで、Adobe XDを本格的に使い始めたというビジネス・アーキテクツの秋山朋三氏。デザイナーながら案件ヒアリングの段階から参加することも多いという秋山氏は、提案時のプロトタイプから、最終的にデザインを完成させるまでAdobe XDを活用した話を聞かせてくれました。

プロトタイプで提案のプレゼンを効果的に

Adobe XDを最初に使ったときの印象を教えてください?

秋山:まずは軽いということですね。表示するのも動かすのもとにかく軽くて、さくさくと作業できるツールっていうのが第一印象でした。Photoshopが試験的に搭載していたワークスペース(デザインスペース)を使っていたこともあって、操作性が似ているXDはすぐに馴染んで使えるようになりました。

軽さは本当に特徴的です。他に感じたメリットはありますか?

秋山:一番は軽くてすぐにつくれる手軽さですけど、後は、本物のように動くプロトタイプがデザイナーだけでつくれることです。お客様に実際に見て触っていただいて、実感してもらった上で会話ができるので、意図が伝えやすいなあと感じています。

それで実際に提案に使ってみたわけですね?

秋山:はい。XDのプロトタイプには、ある程度トランジションがつけられるので、プレゼン栄えします。それに、MacとデバイスをUSBでつなげば、それをお客様の目の前で見せられるので、これは上手く使わないともったいないと。モバイルのデザインであれば、実際のデバイスでデザインを体験していただいた方が効果的ですから。

クライアントから良い反応は得られたでしょうか?

秋山:実は、提案のとき、プレゼンの仕方を少し工夫をしまして、大きなiPadでプロトタイプを表示して、紙の資料ではなく、画面だけを見ている状況をつくってプレゼンをしました。そして、実際に触っていただきました。

紙の資料を見ながらではなくて、実物のようにあるデザインを見て触っていただくことで、お客様には「なるほどね」と納得していただけました。そうした状況を実現するために、マークアップとか必要なく、デザイナーだけで簡単にできてしまう所が、XDの良さかなと思います。

XDを使って提案の質は上がったと思いますか?

秋山:通常であれば、情報設計担当者が画面構成をつくって、それをデザイナーに渡すという手順なので、デザイナーが直したい箇所が出てきた時には、都度戻して調整をすることになります。ですが、提案のときはスピードを求められることが多くて、そのための時間の確保が困難です。

XDの軽さのおかげで、デザイナーだけで、ある程度修正にも対応できるようになりました。デザイナーの意図が提案に反映しやすくなったので、質には貢献できていると思います。同じことをPhotoshopでやっていたら作業管理も重く、短い時間では現実的ではないでしょう。

クライアントと一緒にデザインをつくった

次に、受注後にAdobe XDをどう使ったのか教えてください

秋山:画面構成とかワイヤーフレームからXDで作業を始めて、それをだんだんデザインにしていったので、最終的なデザインの完成までXDを使いました。

週1度か2度クライアントと打ち合わせをして、XDの画面を一緒に見ながら、ディスカッションしながらその場で手を入れていく。より良い形にしていくことをお客様と一緒にできるので、認識の齟齬が起きにくい。「これで」と物事がその場で決まる。それを何度か積み重ねていったら、気づいたらデザインが完成していました。

クライアントもデザインに参加していたということですね?

秋山:XDをミーティングでのコミュニケーションに使う、ということを実践しました。XDなら、持ち帰って翌日に修正案をアップするのではなく、その場で決められることは決めるというスタンスでミーティングを進められるので、お客様の納得度もちょっと上がったかなと思います。承認もスムーズでした。

お客様も一緒につくったという実感を持ってもらえるので、その点が大きなメリットとして感じています。実際、一回OKをもらったものは戻しが少なかったです。

プロトタイプによるユーザーテストを実施

クライアントとのコミュニケーション以外に使った事例はありますか?

秋山:別の案件になりますが、要件がおおよそ決まってきて、これからシステム設計と情報設計を詳細に詰めていこうという段階で、基本になる操作の流れ、システムログインから予約完了までのワイヤーフレームを、XDでつくりました。そして、ワイヤーフレームにXDの機能を使って動きを付けて、実際に操作できるプロトタイプをつくり、それを用いてユーザーテストを行いました。

要件定義の段階で画面のテストをしたのですね

秋山:はい。その結果、いろいろと改善点が出てきたので、すぐにプロトタイプに反映して画面の修正を行いました。このようにして、ユーザーテストで検証した内容をベースに仕様を詰めていくことで、情報設計それからシステム要件決定の後押しになったというケースがあります。

結局、プロトタイプとして作成した部分については、ワイヤーフレームを別途つくることも無かったため、工数的には、後工程の作業を減らすことができました。

XDはやはりコミュニケーションに力を発揮するツールのようです

秋山:そうですね。ただ、プロトタイプは、他の人との共通認識を作るものっていうだけでなく、自分自身が実際に動きを確かめながらつくる助けになるものでもあると思います。

そうすると、一人でデザインする人にも勧められるツールでしょうか?

秋山:まず、つくりながらコンセプトを考えるとか、一人でいろいろ考えて、形にできる人にとっては、XDっていうのはすごく向いているツールなのかなと思います。

それから、XDは領域を広げていくような役割を持てるかなと思っていて、例えば、普段は、ワイヤーフレームを渡されてデザインしている人が、XDを使うことによってページの情報設計もできるデザイナーになっていくっていうことが起こりうるかな、ということも思ったりしてます。

POSTED ON 2017.12.19